RSS

NNRカーゴ・サービス(タイランド)(西鉄グループ)

2003年9月10日(水) 01時29分(タイ時間)
NNR CARGO SERVICES (THAILAND) CO., LTD.
玉田信雄氏 (Managing Director)

自動車部品取り扱いが急増
——御社の概要をお聞かせください
 1989年に駐在員事務所として進出、96年8月に現地法人を設立しました。にしてつ(西鉄)グループは、電車、バス、タクシー、貨物輸送などの運輸業から始まり、旅行業務、不動産、レジャー、学校、ラジオなど、幅広い事業を行っています。当社はその中の西日本鉄道株式会社航空貨物事業本部の傘下です。同部の海外拠点は、タイを含め米国、ヨーロッパ、アジアなど9カ所。主に航空貨物取り扱いおよび輸出入時の通関業務、船積み、ロジスティックを行っています。タイ進出の日系同業社は30社前後でしょうか。

——取扱商品は?
 個人荷物ではなく、企業様からお預かりする品物は、業務貨物と呼ばれています。自動車部品、電子機器部品が多くを占めます。自動車産業の発展に伴い、自動車部品は前年比20%増の勢いで伸びています。電子機器部品は停滞気味ですが、これからに期待しています。取扱量は輸出量が月間400トン前後、輸入量が同500トン前後。取引先は日本、米国がそれぞれ全体の30%、ヨーロッパ諸国とアジア諸国が同20%です。

——貨物取り扱いで発生する問題は?
 決してひんぱんではありませんが、貨物が遅れる、無くなってしまう、商品にダメージを与えるという事故が想定されます。タイは雨期になると、日本より水濡れ事故の発生率が高くなります。そのようなことが起きないように対策を行うのですが、全く気が抜けない状況であることも事実です。

担当官によって変わる税率
——通関業務での苦労は?
 日本と比較して、担当官によって法律解釈、判断が異なることに戸惑います。特に輸入時は、同じ商品を取り扱っても、その度に関税率が変わる可能性があります。例えば、日本を含め他国の場合、機械とその部品は同率というのが原則ですが、タイでは同時に輸入しないと、なかなか同率を認めてもらえません。どの企業も、機械を先に搬入し、消耗した部品を必要なときに改めて取り寄せることになりますが、先に届いた機械は数パーセント、別個に届いた部品は数十パーセントの税率をかけられるという例が見受けられます。汎用性の高い物にはなるべく高い税率をかけようという意識が担当官にあるようで、日本では判断基準の一つとなる、「前回はこうだった」という前例が通用しないことがあり、税関との交渉に苦労することがあります。日本ならば、正当な理由の際の事後修正が認められますが、タイではその制度がうまく機能していないように感じられます。一方では、実際に不正な輸入をしようとする人たちもいると聞いており、事実であれば一方的にタイ税関の対応を責められないとも思えます。

——対策は?
担当官との粘り強い交渉、場合によっては政府とのコネクションの駆使となります。国内の航空貨物取扱業者で構成する「タイ航空貨物運送業者協会(TAFA)」による、政府への陳情も行われています。以前と比較すると、「主張」が通るようになったでしょうか。2001年に関税局の電子データ交換(EDI)システムが導入され、多少は通関スピードが速くなっています。今後、二国間自由貿易協定(FTA)や東南アジア諸国連合(ASEAN)自由貿易地域(AFTA)の適用で、事態が改善されることを期待します。反面、輸出に関しては、輸出奨励策の表れか、通関はかなり楽です。

ネットワーク規模、日本レベルの対応
——業務を行っていくうえで御社の強みとは?
 海外ネットワークの規模が大きいことです。グループ9拠点のほか、世界各地の代理店との提携により、小回りの効く迅速で質の高いサービスを提供しています。当社に限らず、外資系は地場業者と比較して拠点数の数が一桁も二桁も異なります。多くの地場業者が外資系と提携するのは、拠点確保が大きな理由です。また、万が一事故が起きた場合の対処も、日系企業としての責任を全うします。

——今後の事業展開は?
 社内のIT化、情報処理能力を高めていきたいと思います。新バンコク国際空港(スワンナプーム空港)の開港に合わせ、同空港付近に自社倉庫の建設も考えています。計画どおりに進めば、2,000〜3,000平方メートル規模になるでしょう。今後の各国の発展を見据え、ミャンマーやラオスなど近隣諸国に拠点を構えられれば、という思いがあります。それらの国々と日本との取引の橋渡し的な役割を担えるならば、タイ拠点の当社の位置づけがさらに高まると期待しています。航空貨物は「高い」というイメージが先行します。「価格に見合ったサービス内容」として、そのようなイメージを打破し、さらなる信頼を得、お客様と一緒に大きくなっていければと思っています。
——ありがとうございました。

電子データ交換(EDI)システム:
通関の迅速化と汚職防止を目的に導入。関税局の発表では、EDI化は2003年上半期時点で80%。残り20%は枚数にして年23万枚。以前は年200万枚もの申告書を処理していた。
TAFA:
1983年にタイ国際航空が呼びかけ、協会の設立となった。正会員99社、準会員25社の計124社。


住所:88/8 8th Flr., TRAC Bldg., Rama 9 Rd., Huay Kwang, Bangkok 10320
電話:0-2248-7346-50
ファクス:0-2248-7404
Eメール:info@nnrbkk.com
《newsclip》