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工業団地、都市型開発に人気集中

2006年3月20日(月) 15時21分(タイ時間)
 1997年のバーツ通貨下落に起因する経済危機を無事に乗り越え、タイは今、外資による旺盛な投資を受け入れている。進出メーカーのほとんどが工業団地に入居、中でも都市型開発でほかとの差別化を図る団地に集中する。「東洋のデトロイト」として自動車産業の投資が集中する東部チョンブリ県やラヨン県の大手団地では、工業用地の供給が需要に追いつかないほどの人気。バンコク北隣のアユタヤ県では、ハードディスクドライブ(HDD)や電子系の投資が堅調だ。

マクロ開発の政府、ミクロ開発の工業団地

 基本的な社会資本・インフラが全国津々浦々まで整備された日本とは大きく異なり、タイは都心部からわずか30分ほどの場所でさえ、工場立地に必要な最低条件を満たすには程遠いレベルにある。そんな中、タイに投資する際の重要検討事項として、投資委員会(BOI)による遠隔地における事業に対する優遇税恩典政策があり、迅速な操業を可能とする工業団地がある。
 政府が社会資本としての道路、空港、港湾施設などのマクロな開発を行うのに対し、工業団地はミクロなインフラ整備を行って補完的な役割を果たし、地製造業の地方進出の一助とする。
 工業団地は大きく2つに分類される。まずは、工業団地公社(IEAT)が独自開発・運営、もしくは民間と提携して開発する「Industrial Estate」。BOIの投資認可を受けなくとも土地所有が可能で、外国人就労許可、各種許認可のワンストップサービスを享受できる。
 これに対し、民間単独で開発・運営される工業団地があり、「Industrial Park」 もしくは「Industrial Zone」と呼ばれる。外国人就労許可、各種許認可の代行は、団地ごとのサービスとなる。

外資系に人気の都市型開発の団地

 工業団地には、単に工業インフラだけが整備された土地を分譲する団地と、商業インフラ、住宅インフラを合わせた都市型開発を進める団地がある。後者では、中部アユタヤ県のロジャナ、ハイテク、東部チャチュンサオ県のウェルグロー、プラジンブリ県の304、チョンブリ県のアマタ・ナコーン、ラヨン県のアマタ・シティー、イースタン・シーボードなどの各団地が知られている。

 このような、工場運営に必要とされるインフラが整備されている上、商業・住宅施設が充実していることによって、入居企業が本来の業務である製造や販売に専念できる都市型開発の団地は、外資系企業に多く選ばれる。排水や大気汚染などの環境面で規制が厳しくなりつつある時下、環境対応型の諸インフラが整った工業団地への入居で、不慮の環境問題の発生といったリスクを抑えることも可能だ。

 直近の傾向としては、二極化が進んでいる。一方の団地では需要が旺盛で実勢販売価格が上昇しているが、もう一方では閑古鳥が鳴くような閑散とした状況のところもあり、いわゆる「勝ち組」「負け組」の団地が明確になってきているのではないだろうか。

〈執筆者〉
Amata Corporation PCL (Amata Nakorn Industrial Estate)
筒井康夫 氏 Manager
住所:700 Moo 1, Klong Tamru, Muang District, Chonburi 20000
電話: 0-3821-3007 ファクス:0-3821-3700 携帯:01-3710007
Eメール:tsutsui@amata.com
ウェブサイト:www.amata.com
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