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大学・就職を見越したインター校選びを

2006年5月4日(木) 16時41分(タイ時間)
ニュースクリップ84号(2006年4月25日号)掲載
執筆者
泰明倫館 (Thai Meirinkan Co., Ltd.)
松田賢憲 氏 (President)

 駐在員の駐在期間の長期化に伴い、子供をインター校に通わせるケースが増えている。国際社会人として育てたい、英語を上手に話させたいなど、親はそれぞれの思いを子供に託すが、「何のためにインター校に入れるのか」という明確な目的を持つことが重要である。どの国のどの大学を目指すのか、将来どのような仕事に就くことを望んでいるのか。そして、卒業までは海外生活が続くという、「時間の確保」が絶対の条件だ。親の都合で途中帰国などという事態に陥ると、子供は日本での授業に追いつくために、相当な苦労を強いられることになる。


自己主張できるようになるが、日本人社会に溶け込みにくくなる?

  インター校は、カリキュラムの違いで米国式と英国式に大きく分かれる。タイにはオーストラリア式やシンガポール式などもあるが、タイ人は英国式、日本人は米国式を好む傾向がある。バンコク首都圏で知られたインター校は、米国式がInternational School Bangkok、英国式がBangkok Patana School、日本人生徒が多い学校は、米国式がRuamrudee Internaitonal School、英国式がHarrow International School、New International School of Thailandなどがある。

 新学期は9月スタートだが、インター校の雰囲気に慣れるために、入学前に6−7月から始まるサマー(夏期講習)を受けるというパターンが多い。

 授業内容で日本との違いが明確なのは、算数・数学。保険や貯蓄の計算など、「日常生活で使うため」の授業内容となっている。現実的である分、コンピュータを使い過ぎ、算数・数学というより情報処理に近い面がある。日本では計算が主な化学は、インター校では物質論が重んじられる。

 インター校を卒業すると、欧米人並みに自己主張が出来る人間に成長するのが一般的だ。その分、協調を重んじて遠慮を心がける日本人の付き合いになじめなくなる場合も多いという。理想は使い分けられるようになることだ。

目的の明確化、時間の確保、本人の意思

  子供をインター校に入学させる時点で、どこの国の大学に進ませるのかを考えておかなければならない。インター校(すなわち高3)さえ出れば十分と思っている親は少ないだろう。進学先によって、選ぶべきカリキュラム、取るべき単位が決まってくる。大学卒業後は、どのような職業に就きたいのかを、今のうちから考えておく。海外では英語は出来て当然。プラスアルファで得意な分野がなければ、就職は難しいだろう。

 そして、卒業するまでの時間を海外で確保しなければならない。転勤になっても、再び海外であれば、赴任地で同じカリキュラムのインター校を探せば、さほど問題は生じない。それまでの単位を有効とする学校もある。しかし、これが日本への帰国となった場合、ことは重大だ。日本では、帰国子女受け入れの体制がほとんど確立されていない。受け入れをうたっていながら、「質問は職員室で」で済ませる学校が少なくない。

 それでも、中学校での帰国は何とかなるが、高校での帰国となると追いつけない場合がある。これまでの努力が全て無駄になったと、勉強する意欲さえわかなくなるのだ。

 英語を話せるようにさせたいという場合は、欧米系の生徒が多い学校を選ぶべきだ。キャンパスに日本人の子供がいると、どうしても助け合ってしまう。普通は1年ぐらいで通常の会話をこなせるようになるが、日本人生徒が多い学校だと、2−3年いても相変わらずしゃべられない、という話を聞く。

 学校に通うのは子供である。本人がインター校でのびのびと勉強できる性格でなければ、親が無理強いしても失敗するだけである。まずは子供の考えを尊重するべきだ。

泰明倫館
住所:Room 3/4, 55 BIO HOUSE Bldg., Prompong, Klongton Nua,
Klongtoey, Bangkok 10110
電話&ファクス:0-2262-0769 Eメール:matsuda@merinkan.com
《newsclip》