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#1 バンコクから一番近い海 アンシラ (その1)

2006年6月1日(木) 11時07分(タイ時間)
これがアンシラはレムトーンの、海に張り出した市民の憩いの場です。

バンコクの真ん中を流れるチャオプラヤ河にも、郊外にある沢山の池にも、魚は何処にもウジャウジャいるのですが、海に竿を出すとなると、バンコクから車で丁度1時間、チョンブリ県のアンシラが、バンコクから一番近い海と言う事になります。

バンコクから南に向かう高速に乗って約30分、バンナー地域のゴルフ場と工業団地を見ながら終点に着くとそこはチョンブリ県。ここからチョンブリバイパスに乗らずに、まっすぐ走って、アンシラの看板が見えたら右折しても簡単に辿り着きますが、混んでいるチョンブリの町中を避けるなら、高速を降りてからすぐに2番目の信号を右折して海辺の町を抜けると、約20分でアンシラに到着します。

このサラと呼ばれるタイ風の屋根が素敵ですね。駐車場も大きく取ってあります。アンシラは、タイのサラダ、ソムタムを作る時に使う石のすり鉢とすりこぎで有名な小さい町です。アンシラに抜ける道路の両側には、貝殻で作った土産物と一緒に、大小色々な大きさのすりばちが並んでいます。

アンシラの海岸沿いの最南端、レムトーンと言う名前の場所が、きれいに整備されて、地元の人の、休日の憩いの場所になっています。大きい駐車場もあります。海に張り出して造られた広いセメントの広場に、サラと呼ばれるタイ風の屋根が設けてあり、週末は昼から深夜まで、多くのタイ人が、家族や友人達と集い、ビニールを敷いた上に座ってのんびりとしています。

丁度、日本で、家族連れの魚釣り用に設けられている、堤防の魚釣りパークの趣があります。

釣りをする人は、広場の四方の端から海に向かって釣り竿を出しています。

もう少し潮が満ちてくれると釣れるんですが。一般的にタイの人は道具には無頓着で、小さいリールに通しのおもり、それでも釣り針だけは十分に大きく、餌は小海老かイカの切り身で、特に何を釣ると言うでも無く、釣れたら愉快と言う風に、老若男女、思い思いに海に糸を垂れています。
しかし、北側の突端に陣取る一群の5,6人だけは、3mの竿に太めの糸を通して重い錘を付け、餌は大抵小魚の1匹掛けで、大物を狙って遠くに投げて、手すりに置き竿にしています。
狙っているのは、普通にはタイのスズキと呼んでいますが、アカメ、タイの高級魚プラカポンです。

実際には、時々釣れているのを見掛けるのは、メゴチの頭をもっと丸くして長い髭を付けた茶色のなまず風のプラチョンタレーや、エイです。これらは砂や泥地にいる魚ですが、時々尻尾まで1mくらいあるエイを苦労して引っ張り上げています。このどちらも、タイ料理では、美味しく食べますので、日本の様に、外道が釣れたと捨てるような事は致しません。
もしかしたらエイは外道ではなく、それを本命にしている人もいるのかしれません。

最近の週末には、ここでも、外人や韓国人、日本人を見掛ける様になりました。顔と体つきがタイ人と同じでも、場違いに綺麗な釣り道具や、服装と帽子から、韓国人と日本人はすぐに分かります。

夕まづめになり、釣れそうな雰囲気です。先日なんか、隣のシラチャの町に2ヶ月前からアパートを借りての年金生活、ここにしょっちゅう魚釣りに来ていると言うお爺ちゃんに会ってビックリしました。なにしろ、ダイとマイダイの2つの助動詞だけのタイ語を駆使しながら、汚い格好の地元の魚釣りに混じって、親しく会話をしていましたからね。
魚釣りは簡単に国境を越えます。まあここも開けたもんです。

さて、ここで何が釣れるかと言うと、先ほどのエイを勘定に入れても、これが難しい。どう難しいかと言うと、その日の潮次第で、極端だからです。
遊びに行った時間に、丁度良い潮時に巡り合えば幸いですが、潮が引いているときなど、暑い中に何時間座っていても、釣竿には魚はウンもスンも言いません。寧ろ、そんな感じの時が多いでしょうか。
また大雨の後などは、ここから北20kmくらいに河口を持つバンパコン川が、山から赤土をここまで運んで海を泥水にして、全く釣りにならない事もあります。

それでも、運が良いと魚も来てくれます。
いわゆる夕まづめに、潮が上げて来ていると、サラの下までひたひたと水が来て、サビキでサッパや小振りのアジが釣れます。サラからの、ちょい投げでも、アジやキスが上がります。
潮が満ちて来る時には、どう言う訳かここではサヨリは見ませんが、小さいボラが周って来ます。小さい海老の餌を付けた浮き釣りで、ボラは狙えます。
時には餌木を使って、イカを上げている人もいます。

先ずはサビキですが、ほんの2,3年前にはタイの魚釣り道具屋さんでは見掛けませんでしたが、最近では、50バーツ前後で仕掛けを売っています。
日本語が書いてありますが、生産地の分からない何処かのアジア製です。小さい仕掛けを選んで買わないと、針も糸も、鮫でも釣るような道具が入っている場合がありますから注意が必要です。

2m弱の竿に小型のスピニングリールで充分です。アジのサビキ釣りは子供には勿論、大人も楽しい。
小魚が釣れたら、大事に持って帰って、丁寧に捌いて衣を付けて揚げ、すぐに出汁に漬けての南蛮漬けが一番でしょうか。
南蛮漬けは、タイの人は食べません。プラカポンの白身を揚げての、甘酢あんかけは、好きなのですがね。何故でしょう。

ちょい投げで釣れて、アジに続いて嬉しいのは、キスでしょうか。10cm位から15、6cmの大きさのキスが上がります。餌は烏賊の切り身、小さく短冊にして針にかけますが、針は、周りのタイ人に見られたら笑われるような小さい針を使うのが秘訣です。

可笑しいもので、大雑把なタイに生活していると、しらずしらずに釣りの仕掛けも大雑把になりがちですが、キスには、小さい針の方が良く掛かります。
キスが釣れたら、天婦羅です。

誰でも上手に揚る天婦羅粉と言うのを売っていますから、それを使うと簡単です。捌くのは、ちょっとコツが入りますが。

さて、家族で食べるには、釣った数が少ない場合には、どうするか。
その時には、フジスーパーで背開きにしたキスを4、5匹パックにして、40バーツ前後で売っていますから、それを足して間に合わせます。
フジスーパーのパックのキスは、何処の港で上がった魚か知りませんが、アンシラで釣れるキスの方が、絶対に大きい!保障します。
《newsclip》