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ソムチャーイ・マラサクン医師

2006年8月10日(木) 15時02分(タイ時間)
 1965年、北部ランパン県生まれ。国内ではチェンマイ大学、ソンクラーナカリン大学、シリラート病院で、海外ではドイツ、カナダ、インドネシアで精神神経科を学ぶ。都内タークシン病院を経て、現在は東部チョンブリ県のバンコク・パタヤ病院に勤務。有名大学での講義、ラジオの電話相談番組、「Lisa」「Priew」といった人気女性・健康誌へのコラム寄稿など幅広く活躍している。大手出版社アマリン・プリンティングのコンサルタントも務める。


——精神科医を目指した理由

 心の病を抱えている人も他の病気の患者同様、医師の助けが必要です。しかし精神科医の数が慢性的に不足していることを知り、この道を選びました。


——診療方法は?

 患者が心に抱えているのは重圧や不安、そして極度の警戒心。たとえ医者でも、最初から患者と顔をつき合わせることはありません。患者にとって他人は全て加害者なので、こちらから不用意に近づくと危険な状態になる可能性があるからです。精神科医の役目は、患者が社会復帰できるよう導くこと。必要があれば入院することもできます。


——医者になってみて、現場の印象は?

 初めは国立病院に8年間いましたが、病院の体質に合わず退職しました。国立は治療費が安いので患者が多く、医者が不足しがちです。当時は1人で1日に100人の患者を診ていました。1人にかける時間は約3分。これで満足な診療ができるわけがありません。これは保健省に科せられた大きな課題です。人口約6000万人に対して、精神科医は300人余しかいないのですから。

 私立に移ってからは、1人1人に充分な時間をかけて治療に臨んでいます。

 外国人患者の割合は全体の1割。日本人の患者はうつ病に悩む駐在員家庭の子供が多いです。チョンブリ県には日本人学校がありませんから、子供はインターナショナル・スクールに通うことになります。すると、英語圏で学校生活を送ることになるので、子供は馴染むために大変な努力をするか、両親と離れて日本国内の学校に通うしか方法がありません。努力しても、文化の違いにとまどい、友達ができず、授業についていけないなどたくさんのストレスを抱えてしまいがちです。

 日本人は、自分の悩みやトラブルを他人に話すことをよしとしない習慣があるようですが、自分のためにも医師には是非相談してください。患者の話が診察室の外に漏れることは一切ありません。診療は秘密厳守です。

 治療にかかる時間は人それぞれですが、症状の軽いうちに始めれば治りも早い。2週間で改善されることもあります。重症になると、薬物療法や入院が必要になります。

 バンコク・パタヤ病院では「身体・心・社会」の3つの側面でのケアを重視しています。まず身体。薬も使いますが、持病やほかの症状を併発した際に備え、チームで治療に当たります。心は、患者の心のカセを外して楽にすること。そして社会は、スポーツや日々の出来事を通じて、他人との関わりを復活させることです。


——うつ病は自覚症状があるか?

 仕事や授業など、好きなものが好きだと感じられなくなる、自分の周りへの興味が薄れ始める、などです。ご本人が診察に来られるのがベストですが、メールや電話でも相談を受け付けています。日本語通訳も常駐しています。


——ありがとうございました。

ソムチャーイ・マラサクン医師 精神科
診療時間:月−金 10−17時
電話:038-259-999
Eメール:somchaim@bgh.co.th, smalasuk@yahoo.com
《newsclip》