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国内宅急便(ローカルクーリエ)

2006年8月27日(日) 13時57分(タイ時間)
 タイは日本と比較して運送業の規制が緩いため、外資系を含めて業界への参入は比較的容易だ。その分、質・サービス面で業者間の格差は否めず、業界の最先端を走るのは、日系、欧米系をはじめとする外資系となる。バンコク首都圏への一極集中も、タイ国内宅急便の普及を遅らせている一因であろう。質・サービスの向上は企業努力のみならず、インフラ整備といった政策も重要となろう。

■EMSが国内宅急便を代行

 個人利用に関して、タイには日本の「クロネコ便」「ペリカン便」「佐川急便」のような何でも手軽に送れる利便性の高い本格的な民間宅配便サービスはないと言っていい。タイ郵政のEMS(エクスプレス・メールサービス)がその役割を担っている。EMSの到着所用日数は、地域にもよるが通常2−3日といったところか。

 企業製品をはじめとする特定の荷物に絞った宅急便業者は多数存在する。しかしここでも品質の高いサービスを提供するのは外資系だ。さらに国内全国配送となると、数社に限られてくる。地場企業が2−3日かかるところを、外資系なら急ぎの荷物であれば翌日に届けてしまう質の高さだ。

 例えば弊社は、自動車やバイクのサービスパーツ(修理用部品)などといった比較的付加価値の高い小口貨物の全国配送サービスを手がけている。オペレーションセンターであるバンコク都内ロムクラオのトラックターミナルを、国内6拠点に向けて夜8時に出発すれば、到着は深夜から翌早朝、タイ最南端のハジャイでも翌日の午前11時過ぎ。そこからピックアップ車両で、最終荷主まで届けるという流れだ。離島や山岳地帯など僻(へき)地を除き、国内どこでも24時間以内、48時間以内とする2種類の時間限定だ。

 このようなサービスを可能としているのは、本業でもある国際宅配便(クーリエ)事業で長年培ってきたノウハウだ。小口貨物を大型トラックの混載貨物便に仕立てて、拠点にオーバーナイト便(夜行便)で一括輸送。そこから小型車両で各地の最終荷主に届けるという方式は、「ハブ・アンド・スポークス」と呼ばれる。荷物1個単位でトレース(追跡調査)システムの導入、クーリエ同様の時間限定配送となる。

 我々に限らず外資系であれば、全車両にGPS(全地球測位システム)を搭載し、運行中の車両の全行程を完全管理化に置き、事故など不測の事態に備えて迅速なバックアップ態勢を採るのは、特別なことではない。地場業者が見習う点は多々あるだろう。

■高速料金がかからない国内運送

 国内急送便など運送業におけるタイと日本の大きな違いは、有料高速道路の利用だ。日本は全国津々浦々まで有料高速道路が網羅されているが、タイは首都圏のみ。地方では無料の国道が高速道路の役割を兼ねている。

 タイの地方に整備された有料の高速道路がないということは、一長一短だ。長所からいえば、高速料金がかからない。日本で長距離を走ったら万単位の高速料金を徴収されるが、タイではどこまで走ってもタダ。国の発展に大きく貢献していよう。

 短所は地域により国道の整備事情が悪いこと。積荷に損傷などのダメージを与える心配があり、荷物の積み込みの際などは、細心の注意が怠れない。ちゃんと整備されていれば、タイの国道は無料といってもいたって快適だ。市街地を抜けるとき以外は信号がほとんどなく、はじめて走るときは本当の有料高速道路と錯覚してしまう。

OCS EXPRESS CO., LTD.
住所:OCS House, 679/9 Soi 7, Lard Prao Road, Chomphol, Chatuchak Bangkok 10900
電話:0-2938-5410
ファクス:0-2938-5415
《newsclip》