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タイ深南部の商都ヤラー、銀行テロで金融機能不安

2006年8月31日(木) 21時54分(タイ時間)
【タイ】深南部ヤラー県で31日発生した銀行支店連続爆破事件は、ヤラーの経済に深刻な打撃を与える見通しだ。

 爆発はヤラー市内とベトンなど近隣の郡の銀行支店20カ所以上で起き、1人が死亡、約40人が負傷した。店内の防犯カメラによると、学生の服装をした犯人が教科書などで爆弾を隠したカバンを店内に放置、携帯電話で起爆するという手口が多かったようだ。

 ヤラー市支店で顧客が死亡したカシコンバンクは31日、ヤラー、パタニー、ナラティワートの深南部3県の全7支店の一時休業を発表。政府貯蓄銀行(GSB)、アユタヤ銀行(BAY)も深南部支店の31日の営業を取り止めた。爆破事件の被害はほぼすべての銀行に及び、金融機能の低下が懸念されている。

 タイ深南部からマレーシアにかけての地域は、マレー系イスラム教徒が住む田園、森林の中に華人移民の町が点在している。ヤラー市はそうした町のひとつで、華人ネットワークの商業、交通の要衝として栄えた。タイで最も清潔な町としても知られる。

 しかし、2001年からイスラム過激派のテロが再発し、市内の華人系住民は、周囲の農村に住むマレー系イスラム教徒に包囲された形になった。2005年7月には、送電施設や市内の百貨店、映画館、ホテル、コンビニなどを狙った連続爆破・銃撃事件が起き、数十人が死傷した。2004年に16万人だった市域の人口は、1年強で1割以上減ったといわれる。
《newsclip》