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アナン元首相も反政府陣営に

2006年9月1日(金) 01時53分(タイ時間)
【タイ】アナン・パンヤラチュン元首相はバンコク都内で30日に行われたセミナーで、親政府、反政府派の対立が深まり、国家の分断が危機的な状況になったと指摘。タイは「失敗した国」になる可能性があると述べ、暗にタクシン首相に譲歩を求めた。

 これに対し、アディソン副農相は31日、「アナン氏は(軍・民主派の衝突後の混乱で)国王陛下に選ばれた首相で、一度も選挙に出馬していない。民主主義に関心がない」と酷評。スダーラット農相は、「どんな意見でも聞く準備があるが、憲法7条で国王陛下が首相を任命することには反対する」と述べた。

 プミポン国王は4月に、7条による首相任命を非民主主義的と批判、選挙による事態収拾を支持している。

【アナン・パンヤラチュン】32年、バンコク生まれ。英ケンブリッジ大学卒。72年米国大使、76年外務次官。軍事政権とのあつれきで79年に退官し、消費財大手サハユニオン・グループに参加、91年に同社会長。同年、クーデターで政権を奪取した軍事政権の要請で首相に就任。1年余りの任期の間に、付加価値税(VAT)の導入などさまざまな改革を実現し、タイ史上最高の実務内閣という評価を得ている。92年の民主化武力弾圧事件後、再度首相に就任、民政復帰までの4カ月に、事件責任者の追及を進めた。97年の新憲法制定では、草案作成委員長として実質的な指揮を執り、同年マグサイサイ賞を受賞。父親はモン族と華人の血を引く貴族で、サイアム・コマーシャル銀行(SCB)の創業者の1人。「サイアム・クロニクル」紙(現バンコクポスト)編集者、タイ・ジャーナリスト協会の初代会長も務めた。妻は王族。
《newsclip》