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軍人事異動迫る、支配めぐり両派暗闘? 

2006年9月6日(水) 00時14分(タイ時間)
【タイ】スリチャイ国防次官(陸軍大将)が5日、プミポン国王の側近であるプレム枢密院議長(元首相・元陸軍司令官、86)宅を訪れた。次官は、9月末の軍の定例人事異動について議長の助言を求めたとしているが、会談の詳細は明らかにしていない。プレム議長は先に、人事異動を不満とする将官4人から直訴されていた。

 プレム議長とタクシン首相(57)は対立関係にあるとされる。6日付の英字紙ネーションは、タクシン首相暗殺未遂とされる事件の捜査線上に浮かんだ軍人4人がいずれも過去に、スラユット枢密顧問官(元陸軍司令官)、ソンティ陸軍司令官が在籍した陸軍のエリート部隊、特別戦闘司令部(SWC)に所属していたと報道。軍の支配権をめぐり、タクシン派とプレム派の暗闘が続いていることを示唆した。同紙はまた、軍の指揮官、中堅クラスへの影響力が衰えたため、プレム議長が若手の取り込みに動いていると分析した。タイでは事態が最終局面に入った場合、軍が決定力を持つため、人事名簿をめぐり、両派はぎりぎりの駆け引きを続ける見通しだ。

 両派の対立は、与党・愛国党内部にも及んでいるもよう。複数紙の報道によると、タクシン首相が政界引退に追い込まれた場合の後継首相の最右翼とみられているソムキッド副首相兼商務相(愛国党副党首)が最近、複数の枢密顧問官と国王首席秘書官に面会。副首相はその後、タクシン首相に政界引退の意思を伝えたという。ソムキッド副首相に対しては、ソムサック労相率いる愛国党の有力派閥が、タクシン首相が引退した場合という条件付きながら、首相就任を全面支援する姿勢を明確にしていた。一連の動きは、タクシン首相を引退に追い込む戦略の一環とみられている。
《newsclip》