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首相候補に国連貿易開発会議事務局長

2006年9月22日(金) 10時30分(タイ時間)
【タイ】軍部が2週間以内に選ぶとしている文民首相の候補に、スパチャイ国連貿易開発会議(UNCTAD)事務局長が急浮上した。

 スパチャイ氏は世界貿易機関(WTO)事務局長を務めたタイきっての国際派で、暫定首相に就任すれば、対外的なイメージ回復が期待できそう。タイ国内で副首相兼商務相、TMB銀行社長などを務めた経験もあり、実力、実績ともに申し分ない。地元メディアによると、軍部はすでに同氏に接触しており、あとはスパチャイ氏の決断次第という。

 同氏以外では、アカラートン最高行政裁判所長官、プリディヤトン・タイ中央銀行総裁、スラユット枢密顧問官(元陸軍司令官)、スメート・チャイパタナー財団(王室財団)事務局長らが首相候補と見られている。
 
 プリディヤトン総裁は王族で47年生まれ。米ペンシルベニア大学ウォートン・スクールで経営学修士号(MBA)を取得し、縁戚のラムサム財閥がオーナーの商業銀行カシコンバンクに勤務後、アナン暫定内閣で副商務相を務めた。93−01年タイ輸出入銀行総裁。タクシン前首相によって01年に中銀総裁に任命されたが、政権とは距離を保ってきた。対外的な知名度がある上、経済通なことから、財界などに同氏の首相就任を望む声が多い。

 プリディヤトン総裁が「首相に相応しい」と薦めているスラユット枢密顧問官は43年生まれ、陸軍士官学校卒。陸軍のエリート部隊、特別戦闘司令部(SWC)司令官を経て、97年に陸軍司令官、02年から国軍最高司令官。03年に定年退官後、国王により枢密顧問官に任命された。近年最高の司令官と高く評価される一方、軍の士官だった父親が50年代にタイ共産党に身を投じ、親子で敵味方に分かれた過去がある。今回クーデターを起こしたソンティ陸軍司令官はSWC司令官を経て陸軍司令官に昇進しており、スラユット氏の直系といえる。


〈スパチャイ・パニチャパック〉46年、バンコク生まれ。オランダのエラスムス大学に留学、ノーベル経済学賞の第1号となったヤン・C・ティンバーゲン教授のもとで、経済計画開発学の博士号を取得した。タイ中央銀行勤務後、86年副財務相、88年TMB銀行社長、92年副首相、97−00年副首相兼商務相(民主党副党首)、02−05年世界貿易機関(WTO)事務局長、05年9月から現職。
《newsclip》