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マリーン・リソース・アンド・ディベロップメント

2006年10月10日(火) 02時19分(タイ時間)
Mr.Pass Nithipitikarn
General Manager of Marine Resources and Development Co.,Ltd.

 タイのナムプラー(魚醤)の老舗、イカ・ブランドのタイ・フィッシュソース・ファクトリー(Squid Brand / Thai Fishsauce Factory Co.,Ltd)創業家の3代目。14歳からオーストラリアへ単身留学。クイーンズランド工科大学卒業後に帰国し、家業について国内外のマーケティングを5年間担当する。2006年4月、高品質のナムプラー・メーカー、マリーン・リソース・アンド・ディベロップメント(メガシェフ・ブランド)を設立した。

 祖父ティアンがナムプラー工場を会社として登録したのは1971年のことだ。私は子供の頃から祖父に連れられてナムプラー工場を見て回るのが好きだった。当時から祖父のらつ腕に感銘を受けており、それが大学でマーケティングを専攻するきっかけとなった。

 バンコク都内セント・ガブリエル校で中学3年を終えた私は、父ピチャイの薦めでオーストラリアへ留学した。外国生活は11年に及び、その間に見聞を広めたことでタイ人と外国人の双方の思考を理解することができ、今の事業に大いに役立っている。

 昔から私の実家では、工場の製品とは別の製法で造られた上質のナムプラーを食している。ベトナムの魚醤市場は、安価なものから上等な魚で作った高級品まで幅広い。アジアでは料理の基本となる魚醤が、タイでは多くのブランドが存在するにもかかわらず、プレミアムが占める市場シェアは30%しかない。しかし私の実家で食しているような上質のナムプラーも需要があるはずだと確信していた。自分のマーケティングにも自信があった。親族会議で私の提案は受け入れられ、父が跡を継いだイカ・ブランドのイメージを消費者が引きずらないよう、新しいブランドを設立することにした。それがメガシェフ・ブランドだ。工場は東部ジャンタブリ県に2億バーツを投じて建てた。

 メガシェフのプレミアム・ナムプラーは700cc入りで販売価格は40バーツ。他社のプレミアムは同サイズで30バーツ、一般的なものは25バーツほどで売られている。上質なナムプラーを造って高値で販売するという計画を聞いた友人たちは、私の頭がおかしくなったのかと思ったそうだ。

 上質なナムプラーは新鮮で大きめの魚を使う。東部チョンブリ県、トラート県で捕れたものから、一般的には姿揚げにして食卓に並んでも良さそうなものを選んでいる。ナムプラーの材料は魚と塩だけだが、だからこそ素材の質が重要だ。結果、原材料コストは従来のものより4割ほど高くなっている。そして漬け込みにかける時間も従来の製法より長く、18カ月。こうして、タンパク質を多く含み、まろやかな香りとコクのあるプレミアム・ナムプラーが出来上がった。

 初年度の売り上げは1億バーツを見込んでいる。マーケティング予算は4000万バーツ、来年度は3000万バーツを投じる。

 近い将来には、欧米諸国やオーストラリアなど、魚醤文化のアジア人が多く住む国での市場開拓を行っていく。

 現在は日本の大手調味料メーカーからメガシェフ・ブランドで日本向け商品を生産したいという申し出があり、検討しているところだ。
《newsclip》