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ゴールデンロック ミャンマー

2006年10月17日(火) 16時50分(タイ時間)

Golden Rock, Myanmar

 朝4時発の「JR京都駅行」と表示された日本の中古バスでチャイティーヨー山へ行く。ふもとの町から巡礼者を満載して急な坂道をものすごい勢いで登っていくトラックに乗り頂上手前から徒歩で登る。

 急な登り坂の途中、道端に座って休んでいる僧と巡礼の人達を追い越すと、僕の後ろをついて来た。休もうとすると、一人の女性に「もう少しだから頑張りなさい」と声をかけられた。手ぶらで歩く彼らを横目に日頃の運動不足を思い知らされながら必死に登り続けようやく山頂に到着した。
 ホテルに荷物を預け、外国人がゴールデンロックと呼ぶ仏塔へ行く。

 絶壁に絶妙なバランスを保っている黄金の岩に恐る恐る手を触れてみた。参拝者達が額を岩に押し付ける。僕も同じ様にすると、微かに岩が揺れるのを感じた。落ちないのがとても不思議で、近くにいた人に尋ねると「昔地震があった時、山は揺れたが仏塔は20センチ程浮いて落ちなかった」と言う。仏陀の遺髪が納められ、何世紀もの間多くの人々が祈り続ける仏塔ならあり得ない事ではないと思う。

 食堂が並ぶ参道を散策していると、先程の僧達に会った。会釈すると記念写真を頼まれ、巡礼者の宿坊に案内された。僧とその関係者が利用している施設に、多くの老若男女が休んでいた。しばらくして参拝に来ていた日本人僧を紹介してくれ、ヤンゴンでアメ玉和尚と呼ばれている日本人僧が仏教について興味深い話をしてくれた。

 夕暮れの仏塔を撮りに宿坊から出る時、僧の親戚から明日一緒に下山しないかと誘われた。ヤンゴンまで途中の寺に立ち寄る巡礼バスを利用するらしい。帰り方を決めていなかった僕は、喜んでうなずいた。

 夕日を浴びている仏塔はとても神秘的に輝き、山頂を荘厳な雰囲気が包みこむ。日が沈み辺りが暗くなる頃、黄金の仏塔がライトアップされ多くの人達が仏塔の近くに集まる。人々の祈りは夜遅くまで続いた。

 翌朝宿坊へ向かうと、日本人僧が迎えに来た車に乗るところであった。ふもとのバス停で他の僧達と待ち合わせる。日本人僧に別れの挨拶をした時に、僧達が連れていた親戚の5歳の少年僧について話してくれた。ある僧がその少年僧を占ったところ、18歳まで寺で修行するが、その後俗世間が嫌になり森に入り、25歳で体が自然界に消えると予言した。
 



 帰りのバスの中で僕の膝の上に座る少年僧と窓越しの風景を見ている間、この5歳の僧は本当に人間世界から消えてしまうのかと考えていた。 山頂で見る物全てが神秘的だった僕はその話も信じていた。

 いくつかの寺院に寄り参拝した後、僕の目的地バゴーに到着した。少年僧の姉が遊びに来なさいと寺の住所を記してくれた。その後ヤンゴンに戻り友人に手紙を代筆してもらった。そこはヤンゴンの人なら誰もが知る多く僧がいる寺だそうだ。

 まだ寺へ行ってはいない。あの少年僧が自然界に消える前に会って話をしたくて僕はパーリー語を勉強している。

チャイティーヨー(Kyaikhtiyo)パゴダ
ミャンマーの仏教徒なら生涯に1度は参拝したいと願っている仏塔。ヤンゴンから約200キロのモン州のチャイティーヨー山(標高1100メートル)の頂上にある。伝説によると、この仏塔には仏陀の頭髪が納められている。過去に何度も激しい地震が起こったにもかかわらず、不安定な状態を何世紀も保っている。
《newsclip》