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トラブル満載のシン、株価急上昇

2006年10月18日(水) 02時29分(タイ時間)
【タイ】シンガポール政府の投資会社テマセク・ホールディングスは16日、タイ通信最大手シンへの出資比率を引き下げる方針を表明した。シンの流動株が減少し、タイ証券取引所(SET)の上場規定に抵触するためとしている。違反が疑われている外資出資上限規定(49%)への言及は避けた。

 テマセクは今年第1四半期に、タイのタクシン前首相一族からシン株の約50%を733億バーツで取得。その後タイに設立した合弁投資会社を通じ株式公開買い付けを行い、出資比率を実質96%まで引き上げた。

 この取引は、前首相一族が売却益への課税を逃れたこと、テレビ、通信衛星、携帯電話などがシンガポール政府傘下となったことなどが問題となり、前首相退陣要求の発火点となった。放送、通信については今月5日、行政裁判所が事業権破棄を求める訴えを受理。また、テマセクがタイ人の名義人と複数の持ち株会社を使い外資出資規制を迂(う)回したとする疑いも浮上し、商務省、警察が調査を行っている。

 シンの株価は10月11日に28.25バーツをつけたが、タイ、シンガポール政府の手打ちといううわさが流れ、12日に一気に20%上昇し34バーツに。17日は34.75バーツで引けた。今年3月のテマセクの公開買い付け価格は49.25バーツ。

 シンはタクシン前首相が創業した企業グループの持ち株会社で、携帯電話サービス最大手AIS、通信衛星4基を所有・運営するシン・サテライト、地上波テレビ局ITV、プロバイダー最大手CSロクスインフォ、消費者金融のキャピタルOK、格安航空会社タイ・エアアジアなどを傘下に持つ。
《newsclip》