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テマセク接近の王族、皇太子事務局が糾弾

2006年10月29日(日) 13時20分(タイ時間)
【タイ】ワチラーロンコン皇太子の事務局は28日、シンガポール政府の投資会社テマセク・ホールディングスの顧問就任が報じられていた王族のトーンノーイ・トーンヤイ氏を強く非難する異例の声明を出した。

 声明は、トーンノーイ氏は品行に問題があり、個人的な利益のために王室との関係を偽り、国家に被害を与えたと糾弾。また、「(同氏は)国王の副秘書官長だったが任期が延長されず、皇太子の事務局が引き取った。職務は英語書類の翻訳・作成などに過ぎない」としている。

 トーンノーイ氏は10月18日にタイの携帯電話サービス2位、TACの取締役を辞任し、近くテマセクのタイ事業顧問、テマセク傘下のタイ通信最大手シンの取締役に就任するとみられていた。テマセクは26日に、同氏との交渉打ち切りを明らかにしている。

 テマセクは今年1月にタクシン前首相一族からシンを買収したが、前首相が9月のクーデターで失脚し、はしごを外された形となった。シンはその後、テレビ、通信衛星、携帯電話などがシンガポール政府傘下となったこと、外資出資比率規定違反容疑などでタイ当局の追及を受け、危機回避のため、トーンノーイ氏の招へいに動いたもようだ。

〈シン〉
タクシン前首相が創業した企業グループの持ち株会社で、携帯電話サービス最大手AIS、通信衛星4基を所有・運営するシン・サテライト、地上波テレビ局ITV、プロバイダー最大手CSロクスインフォ、消費者金融のキャピタルOK、格安航空会社タイ・エアアジアなどを傘下に持つ。06年上半期の最終利益38億バーツ。6月末の資産総額850億バーツ。
《newsclip》