RSS

タイの損害保険

2006年11月9日(木) 14時40分(タイ時間)

〈執筆者〉
Sompo Japan Insurance (Thailand) Co.,Ltd.
服部浩一 氏 (取締役社長)

 タイではタイ国系、外資系を含め、70社以上の損害保険会社が活躍する。日系損保は、現地法人もしくはタイ国系保険会社との提携など形態に違いはあるが、主たる損保が進出している。日系企業をお客様としているが、タイ企業や個人を対象とした事業活動も活発になってきた。タイにおける損害保険事業は、基本的には日本と同様に商務省保険局の認可事業であり、各社が提供している保険商品はタイ国系も日系もほぼ差はない。市場規模は日米欧に比べればまだまだ小さく、保険の細かな制度や法制、マーケットも未成熟なところもがあるものの、今後も十分に発展する可能性を含んでいる。

高まるリスクコントロール意識

 自動車保険、火災保険、海上(輸送)保険、賠償責任保険など、一般的なリスクに対する保険商品は世界的に共通の商品といえる。タイと日本の違いを挙げるとすれば、企業の賠償責任に対する認識の差であろうか。法整備の状況や国民の意識の違いから、タイは日本ほど損害賠償が重要視されていない。日系企業は一般的に、賠償責任を事業リスクと捉え保険付保の対象と考えているが、タイの企業はその意識が薄いのではないかと感じるところがある。

 米国同時多発テロ「9.11」以降、ビジネス継続マネジメント(BCM)への取り組みが重視されるようになってきた。事業を継続するにあたり、どのようなリスクがありうるのか、どのような解決策が考えられるのかを見極め、それに備えるのがBCMだ。

 特に製造業では海外に製造拠点を広げているので、国を超えて、国の風習を踏まえてのリスクヘッジが求められる。タイでいえば、先日のクーデターも検討対象となってくるだろう。

 保険会社は現在、保険商品のみならず、BCMの検討・立案・実施・検証というそれぞれの場面で、お客様にマッチした情報・提案・商品の提供という多角的なサービス提供が求められている。お客様に近い場所から同じ視線で考え、保険の枠を超えたパートナーシップの構築を必要とする。

 保険はモノつくりとは違い、見て触って確認できる商品ではない。良いといわれる商品が必ずしも自分にあった補償といえないケースもある。お客様のニーズを見極めないと、「勧められて加入したが、不要なものが多かった」、「こんな商品があったなんて知らなかった。教えて欲しかった」といった不満につながることもある。

 担当者にニーズ・情報を伝え、必要な補償を確認しあうことがきわめて重要だ。保険会社はお客様の事業内容、事業範囲などをより理解し、最適な商品の提案を常に心がけなければならない。

 保険は「補償」「サービス」「人」だ。提供する補償内容が他社と同じであっても、補償以外の部分での差別化やサービスが重要になってくる。たとえば、事故時の対応力や補償内容の提案、さらに各種リスク診断等のお客様サービスで差がついてくる。

 当社は来年、タイ現地法人として10年目を迎える。また本年9月には東部チョンブリ県シラチャに支店を開設した。「補償」「サービス」「人」を基本に、「より質の高いサービス」の提供とタイ国に根ざした損害保険会社を目指し、お客様へのサービスはもちろん、タイ国やタイの損害保険市場に少しでも貢献したいと常に考えている。

住所:990 Abdulrahim Place, 12th Fl., Rama 4 Rd., Silom Bangrak, Bangkok 10500
電話:0-2636-2333 ファクス:0-2636-2340, 2450
ウェブサイト:www.sompojapanthai.com
《newsclip》