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南部5県に経済特区、テロ対策で首相

2006年11月24日(金) 02時26分(タイ時間)
【タイ】スラユット首相は23日午後、深南部問題で特別閣議を招集し、ヤラー、パタニー、ナラティワート、サトゥン、ソンクラーの南部5県を特別経済開発区に指定する方針を固めた。優遇税制などで企業を誘致し、イスラム過激派テロの原因のひとつである貧困の削減を目指す。

 「経済特区」の詳細は不明だが、深刻な治安問題とインフラ不足を勘案すると、減免税に釣られ企業が進出するとは考えにくい。実際、すでに投資委員会(BOI)から特別優遇措置を受けているヤラーなど深南部3県への進出企業はほぼ皆無だ。

 政府が多額の予算を組みインフラ整備に乗り出した場合は、イスラム教徒の地元住民に「侵略」と受け取られる恐れがある。23日にヤラーで起きた抗議デモを見る限り、イスラム教徒住民のタイ政府に対する不信感はきわめて強く、大規模な公共土木事業をスムーズに実施できる環境にはない。優遇税制もダメ、インフラ整備もダメとなると、政府の取り得る選択肢は非常に少なくなりそうだ。

 首相は閣議後の記者会見で、マレーシア在住のイスラム教徒タイ人が過激派の資金源になっていると発言したことについて質問を受け、すでにマレーシアのアブドラ首相と電話で話し、互いに理解できていると主張した。首相は21日に、マレーシアで営業するタイ料理店のグループ、通称「トムヤムクン」がタイ深南部のイスラム過激派に資金援助を行っていると発言し、マレーシア側の反発を招いていた。
《newsclip》