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議決権過半で外国企業 タイ暫定政府、外国人事業法改正案を原則承認

2007年1月9日(火) 22時22分(タイ時間)
【タイ】タイ暫定政府は9日の閣議で、「外国企業」の定義を従来の持ち株比率から議決権ベースに広げた外国人事業法改正案を原則承認した。これまでは外国資本50%以上が外国企業とされたが、改正後は、外資が議決権ベースで50%以上を持つ企業も外国企業とみなされる。改正案は法制委員会が違憲かどうか審査した後、暫定憲法下で国会の役割を担う立法議会で審議される。

 タイの外国人事業法で外資出資比率の上限が50%未満と規定されている業種では、外資がタイ側株主に優先株を渡し、議決権ベースで経営を支配することが一般的に行われている。改正案はこうした手法を禁じるもので、進出済みの外資系企業多数が影響を受ける見通し。

 9日のタイ証券取引所(SET)株価指数終値は、このニュースを嫌気し、前日比18.04ポイント(2.85%)安の615.78ポイントで引けた。SET指数は昨年のクーデター後、暫定政府が導入した資本規制や年末年始にバンコクで起きた連続爆弾テロなどで大きく下げ、クーデター前日の昨年9月18日終値から1月9日までの下落幅は90.11ポイント(12.8%)に達している。
 
 外国人事業法の改正は、シンガポール政府の投資会社テマセクによるタイ通信最大手シンの買収が発端。テマセクは昨年1月、タイに設立した持ち株会社を通じ、タクシン前首相一族からシン株の約50%を買い取り、その後、株式公開買い付けで出資比率を90%以上に引き上げた。この取引で前首相の辞任を求める街頭デモが激化し、クーデターの遠因となった。プリディヤトン副首相兼財務相は9日の閣議後、シンが外国人事業法改正案に抵触すると指摘、1年以内に出資比率、議決権を50%未満に引き下げる必要があると述べている。
《newsclip》