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〈タイ業界事情〉デジタル複合機

2007年1月23日(火) 23時18分(タイ時間)
 一昔前の複写機というのは書類を白黒で複写するだけのアナログ機械だった。しかし、この数年でデジタル化が急速に進み、複写機は「複合機」として多様化。複写のほかファクスやプリント、スキャンなどの機能が付加され、日本では今やカラーが常識となりつつある。白黒複写機が過去の遺物となるのも時間の問題だろう。複合機は複写にファクスにプリント、スキャンで、「1+1+1+1の4機能」と思われがちだが、使い方によっては効果が5にも7にも10にもなる。タイでも日経企業を中心に新規購入、買い替えが進んでいる。

■日系企業を中心とする購入層

 複写機がデジタル化され多機能な複合機と姿を変えたのは2000年ごろだ。複写にとどまらず、ファクス、スキャン、プリントなどという機能が搭載され、3?4年前からは白黒からカラーへの急速な進化が始まった。複写しか出来ない機種は今やほとんど見かけなくなった。

 タイは日本と比較して小型機種に需要が偏っている。日本はスピード重視で、毎分30?50枚印刷が一般的だが、タイでは毎分20枚程度以下が多く求められる。また、日本ではカラーが主流だが、タイでのカラー化はまだ先と感じている。

 小型機種の購入は地場企業によるものが多く、全体の7割を占める。残り3割は日本で求められるような中高速の複合機で、タイでもやはり日系企業に多く利用されている。

■仕事はもっとシンプルにできる

 印刷された書類を日本に5カ所送らなければならないとする。思いつくのはファクスだ。番号をプッシュして回線がつながるのを待ち、紙が1枚1枚吸い込まれていくのを見つめる。終わったら2カ所目、同じ動作を同じ時間をかけて繰り返す。これを5回。ファクス機の前に立ったまま数分、十数分。電話代もその分だけかさむ……。実はこのようなアナログ作業が、まだまだ残っているという。

 例えばこのファクスを、弊社製品の「Scan to Email(メール送信機能)」で送ってみる。トレーに書類をセットして液晶タッチパネルで送信先のメルアドを選ぶだけで、ファクス原稿をEメールの添付書類として送ることが出来る。添付データの形式と解像度の指定も可能。スキャンの際に、容量が大きくなりがちなカラー原稿を高圧縮することも可能だ。原稿を複写する感覚で、添付書類の作成が可能になる。わずか数秒の作業、経費は作業で費やした電気代のみだ。

 複合機の可能性は、専用ソフトを利用することにより、さらに拡張できる。プレゼン用の書類をプリントする場合、「最初のページはワードの文書、次ページはエクセルの表、そして次はJpeg画像……」と手間のかかる作業も、専用ソフトならアプリケーションが違ってもそのファイルをPC上でマウスを使って順番に並べ変えるだけで、スムーズに作業ができる。印刷所に回すと高くついてしまう数十冊、数百冊といった会社案内などの少部数の冊子印刷に最適だ。

 複写する、ファクスする、プリントする、スキャンするなど、一つずつ利用するのではなく、さまざまな機能を組み合わせて使いこなすことにより、「1+1+1+1」が4でなく5にも10にもなるのが、今の複写機、すなわち複合機といえる。

■オフィスの中心的役割に

 正しい使い方により、複合機は「大幅なコスト削減、ペーパーレス、省エネ」をもたらす。多機能な機種であっても、ファクス機能をそのままファクスとして使用していれば、紙の無駄使いは減らず、通信費もかさんだままだ。効率的なファクス送信は「Scan to Email」でメールに添付、カラー印刷などはユーザーのIDごとに枚数制限管理、必要なとき以外は白黒で複写・プリント、両面印刷を多用して紙の使用量を半減、などと使いこなせば使いこなすほど、期待以上のコスト削減、ペーパーレス、省エネが可能となる。

 そのためには弊社も、低コスト、ペーパーレスで省エネな製品の開発を続けていかなければならないと心している。最近、「ソリューション」という言葉が叫ばれている。「業務上の問題を解決して要求を実現させるためのシステム」という意味だが、方法によっては簡潔であるべき業務が複雑になりかねない。弊社のコンセプトは「Business can be simple」である。簡潔さがなければ、業務の効率化はありえない。複合機を導入することで、限られたスペースの有効化、消耗品・通信費などのコスト削減、作業の効率化につながる。機器の保守メンテナンスが一本化できることも大きなメリットだ。

 複写機はオフィスの隅に置かれて複写するだけの姿から、さまざまな書類処理機能と通信機能を備えて現在の複合機となった。今後はさらに機能を発達させ、オフィスの真ん中に置かれた、文字どおりオフィスの中心的役割を担っていくものと期待している。

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《newsclip》