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〈タイ業界事情〉 学習塾

2007年2月12日(月) 16時20分(タイ時間)
 日本のあらゆる地方から子供たちが集まってくるバンコクは、世界で最も日系学習塾が多い都市のひとつだ。子供たちの出身地が違えば、その分だけ進学先も異なる。塾長・講師らは、勉強を教えるだけではなく、進路相談や受験の心構え・準備など、およそカウンセリング的な指導を心掛けなければならない。日本全国の教育事情に精通し、子供たち一人一人への対応を求められるのが、海外で日本の子供たちを教える塾だ。

 バンコクには、看板を掲げて生徒を募る塾が7~8校、個人的もしくは小規模に子供たちを教える教室が数カ所ある。一都市で10校前後の日系塾が開かれるのは、世界的にも異例の多さといえる。塾生数は十数名から300人弱。塾に通わず家庭教師を雇うケースも少なくない。

 バンコク日本人学校(泰日協会学校)の生徒数2300人を考えると、バンコクに住むほとんどの子供たちが何らかの形で、日本人学校の外で勉強していることになる。塾の受講料は1カ月当たり2000~1万5000バーツ。受験対策などでほとんど毎日塾に通えば、1万バーツを超す受講料も納得できる。

 現在の教育システム、すなわち入試制度がある限り、塾は必要不可欠な存在であり続けるのは確かだ。日本にいても然り、海外ならなおさらだ。一昔前なら、塾に通わなくても勉強ができる子供は多くいた。最近はしかし、自学自習できる子供が少なくなってきている。これは子供たちの学力の低下を意味するのではない。「どのような問題が出る傾向があり、それをどのように解けば効率的なのか」といった、受験戦争が情報戦さながらの様相を呈していることによる。

 塾は勉強を教えるにとどまらない。進路の相談に乗り、受験の心構えを教え、塾生と共に準備していかなければならない。数年という短い期間で駐在する保護者たちより、数年で交代する日本人学校の教師たちより、日系塾はタイから日本という進路指導で経験が豊かであり、それを自覚しなければならないのだ。バンコクでの進路指導は、日本より難しい。日本各地から子供たちが集まってくるため、塾側は大げさながらも日本全国のあらゆる教育制度と学校事情に精通していなければならない。絶対評価、相対評価など、内申書の扱い方一つを取っても、学校、地方自治体、県によって異なってくるからだ。

 おのずと一人一人の対応が必要となり、塾長も講師もそれが出来る柔軟性が求められる。たいていの日系塾は、独自に構築したネットワークを生かすと共に、日本国内の塾との提携で可能な限りの情報収集に努めている。

 「何の科目が苦手なのでもっと勉強したい」「自分はこのような勉強をすべき」などと、目的を持って塾に通い始める子供はいない。「どう勉強していいか分からないから塾を訪れた」という子供がほとんどだ。塾側は学力だけでなく、将来的な伸び方を見極め、進路を見据えながら、教えていかなければならない。そのためには先に述べたように、あらゆる情報に精通しなければならない。将来的に可能であれば、子供たちの将来を最優先とするならば、バンコク都内の塾同士が情報を共有すべきだと思っている。

 子供たちや保護者たちにとって、最適な塾を見極めるのは難しい。口コミは最も信用できる情報の一つだ。仲の良い友人の誘いで、塾を訪れてみるのもいいだろう。そのときはまず、無料体験をお勧めする。どの塾も無料体験を行っているので、何カ所か回った後に最も気に入った塾を選ぶべきだ。

泰明倫館
住所:Room 3/4, 55 BIO HOUSE Bldg., Prompong, Klongton Nua, Klongtoey, Bangkok 10110
電話&ファクス:0-2262-0769 Eメール:matsuda@meirinkan.com
《newsclip》