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タイ製薬会社協会、特許の強制実施で政府批判

2007年2月14日(水) 16時43分(タイ時間)
【タイ】タイ保健省がエイズ治療薬、抗生物質、抗がん剤など医薬品14種の類似薬を特許を所有する製薬会社の許諾を得ずに生産・輸入する方針を示したことについて、タイ医薬品研究製造会社協会(PReMA)は14日、法治と民間の所有権を無視した「世界的に前例のない行動」と強く非難、欧米の製薬大手がタイでの新薬販売を取り止める可能性を示唆した。タイの現内閣は経済政策の失敗などで外国からの圧力に神経質になっており、製薬会社のどう喝とも取れる声明は、強い反発を招きそうだ。

 保健省は昨年11月に米メルクのエイズ治療薬「エファビレンツ」、今年1月に米ブリストル・マイヤーズ・スクイブの抗血栓薬「プラビックス」と米アボット・ラボラトリーズのエイズ治療薬「カレトラ」について、国が公益上の必要性などから特許権の実施を第3者に付与する強制実施権を発動した。5年間の時限措置で、期間中の売り上げの0.5%を3社に支払う。大幅減収となる3社は薬価の引き下げを提示し保健省と交渉中だが、同省は強硬姿勢を崩していない。

 PReMAの声明はこうした状況を受けたもので、「影響を受ける企業は保健省から事前連絡を受けなかった」「強制実施権の発動は値下げを飲ませるための方策」「バイオテクロジー産業育成を目指す政策と矛盾する」などと政府を批判。大手製薬会社との関係悪化が医療水準の低下を招く危険を示唆し、製薬会社との話し合いで事態解決を目指すべきと主張した。
《newsclip》