【タイ】スラユット首相は14日、タクシン政権で副首相、財務相を務めたソムキッド・ジャトゥシーピタック氏を新たに設立する対外経済関係調整強化委員会の委員長に任命した。スラユット政権は資本規制や米医薬品に対する強制実施権の発動などで欧米との関係が悪化しており、国際的に知名度があるソムキッド氏の起用で、主要国とのパイプを確保、関係改善を図るもようだ。
ソムキッド氏のポストは、経済政策に関し外国との関係調整を図るもので、政策立案には関与しないという。クーデターで追放した前政権の実力者を招くという異例の人事だが、同氏は前政権与党・愛国党から離脱した親軍政の有力政治グループが新党の党首就任を要請するなど、能力・人望に対する期待が高く、年内に予定されている総選挙を前に、復権がお膳立てされた形だ。
ソムキッド氏は6年近いタクシン政権を通じ経済政策のかじ取りを任され、高成長を達成。タクシン氏の後継者に擬せられていた。しかしタクシン政権退陣要求が強まった05年後半からタクシン氏と距離を置き始め、06年半ばには愛国党離党のうわさが流れた。実際に離党したのはクーデター後の10月だが、その数カ月前に、当時枢密顧問官(国王の顧問・補佐)だったスラユット氏が接触したという報道もあり、当初から反タクシン勢力の人材構想に含まれていたもようだ。
〈ソムキッド・ジャートゥシーピタック〉
53年、バンコクの中華街ヤワラート生まれ。中国移民2世で、タイ語にはかなりなまりがある。米ノースウエスタン大学経営大学院(ケロッグ校)で経営学修士号(MBA)、博士号(マーケティング)取得。タイ開発研究所(TDRI)教授、サハパタナピブン・グループ取締役、タクシン首相一族の不動産事業会社であるNCCマネジメント・アンド・デベロップメント副社長、タイオイル副社長などを経て、タクシン政権で副首相、財務相、商務相。著書に「The New competition」(Dr.Philip Kotler,Dr.Liam Faheyとの共著、85年刊)、「Exporting Behavior of Firms」「The Marketing of Nations」(Dr.Philip Kotler,Dr.Suvit Mesinceeとの共著、97年刊)がある。94年にタクシン氏が外相を務めた際に秘書となるなど、タクシン氏との関係は長い。チュラロンコン大学文学部副学部長を務めた妻のアヌラチャニーさんとの間に息子3人。マイホームパパとして知られる。
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