【タイ】タイ軍事政権トップのソンティ陸軍司令官は16日、シンガポール政府の投資会社テマセクが昨年買収したタイの通信最大手シンについて、シン傘下の通信衛星会社シン・サテライトを買い戻す意向を示した。シンガポール外務省報道官は同日、「発言に驚いており、タイ政府に発言の意図に関する説明を求める」と述べ、タイ側の動きに警戒感を示した。
ソンティ司令官は「国家資産が買収されたことを懸念しており、特に通信衛星は買い戻したい」などと述べた。タイの主要政党、民主党は司令官の意向を支持し、シンが外国人出資比率の上限に抵触する可能性があることを交渉の道具として、シンガポールにシン・サテライトを手放させる作戦を提案。情報通信技術(ICT)省も買い戻しの具体策の検討に入った。
シンはタイのタクシン前首相が創業した企業グループの持ち株会社で、傘下にシン・サテライト、携帯電話キャリアのAIS、テレビ局ITV、消費者金融のキャピタルOK、格安航空のタイ・エアアジアといった企業を持つ。テマセクは昨年、タクシン氏一族から同社株の約50%を733億バーツで買い取り、その後、株式公開買い付けで出資比率を90%以上に引き上げたが、9月のクーデターでタクシン氏が追放されると、シンは政治的な保護を失い、外資出資比率規定や事業権違反などでタイ軍事政権の追及を受けている。シンの株価は買収時の半分以下に下がり、テマセクは巨額の損失が避けられない情勢だ。
シン買収とクーデターで不穏となったタイとシンガポールの関係は、タクシン氏が1月にシンガポールのジャヤクマール副首相と会談したことでさらに悪化した。タイ側はシンガポールが不誠実だとして、1月末に予定されていたシンガポールのジョージ・ヨー外相の訪タイを取り消し、シンガポールとの公務員交流プログラムを停止。さらにソンティ司令官が、シンガポールがAISを使いタイ国内の通話を盗聴しているなどと発言し、バンコクのシンガポール大使館前でタイ人学生の抗議集会が行われる騒ぎも起きた。
〈シン・サテライト〉
通信衛星4基を運営するほか、カンボジアとラオスで携帯電話、固定電話、タイでインターネット接続、電話帳などの事業を行っている。05年に打ち上げた衛星「IPスター」は重量6.5トン、伝送速度毎秒45ギガビットという世界最大級、最新鋭のブロードバンド通信衛星で、アジア太平洋地域でブロードバンドインターネット、音声通話サービスなどを提供。
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