【タイ】タクシン政権で副首相、財務相を務めたソムキッド・ジャトゥシーピタック氏(53)が2月21日、就任したばかりの政府役職を辞任すると発表した。世論の支持はあったものの、反タクシン勢力から強い批判を受けたため。クーデターで追放した前政権の実力者を起用するというスラユット首相の奇策は失敗に終わり、求心力低下が避けられない見通しだ。
ソムキッド氏は14日、経済政策に関し主要国との関係調整を図る対外経済関係調整強化委員会の委員長に就任。16日に初会合を開き、日本、中国訪問を予定していた。
同氏の政府入りについては、私立アサンプション大学(ABAC)が首都圏で実施した世論調査で、65%が「支持する」と回答。「不支持」の14.5%を大きく上回った。しかしタクシン政権反対の街頭デモを行った市民団体や野党が強く批判。前政権でタイ中央銀行総裁を務め、ソムキッド氏と様々な局面で対立したプリディヤトン副首相兼財務相の辞任観測が流れるなど、軋轢(あつれき)を呼んだ。
ソムキッド氏は6年近いタクシン政権を通じ経済政策のかじ取りを任され、高成長を達成。一時はタクシン氏の後継者に擬せられた。しかしタクシン政権退陣要求が強まった05年後半からタクシン氏と距離を置き始め、クーデター直後の06年10月、当時の与党・愛国党を離党した。スラユット首相はソムキッド氏の兄で元商務相、銀行家のソム氏の旧友。こうした関係から、首相就任後、ソムキッド氏に度々経済政策に関するアドバイスを求めていたという。
ソムキッド氏は今後について明言を避けているが、愛国党から離脱した親軍政の有力政治グループが新党の党首就任を要請するなど、能力・人望に対する期待は高い。世論調査で実証されたように、国民の反感も低く、年内に予定されている総選挙で政界に復帰する可能性がありそうだ。
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