RSS

副首相兼財務相が辞任、タイ政府に激震

2007年2月27日(火) 22時40分(タイ時間)
【タイ】プリディヤトン・テワクン第1副首相兼財務相が28日、政府内の対立を理由に辞意を表明した。クーデターで発足したタイ暫定政府は組閣から5カ月で経済政策の柱を失うことになり、さらに混乱が深まる見通しだ。

 プリディヤトン氏は辞任発表の記者会見で、「一部の閣僚がある特定のメディアのために働いている」と糾弾。前政権で副首相、財務相を務めたソムキッド・ジャトゥシーピタック氏の政府入りをめぐる騒動にも不快感を示した。「特定のメディア」は、同氏批判を続けるタイ字経済紙プージャッカーンとみられている。

 プリディヤトン氏はタイ中央銀行総裁から現職に就いたが、昨年12月に導入した資本規制、外国人事業法の見直しなどで株価の暴落を招き、経済運営能力に疑問が浮上していた。2月下旬には、ソムキッド氏の政府入りがいったん決まり、直後に白紙に戻る騒ぎがあり、ソムキッド氏と不仲とされるプリディヤトン氏が反対したと報道された。

 ソムキッド氏の政府入りを後押ししたとされるのは、プージャッカーンの創業者で、タクシン前首相の退陣を求める街頭デモを指揮したソンティ・リムトーンクン氏。ソンティ氏はクーデター後、経営破たんで手放していたプージャッカーン・グループの株式を銀行からただ同然で返還してもらい、反タクシン勢力の「ほうび」といううわさが流れた。2月からはゴールデンタイムに国営テレビ局のトークショーを担当し、偏向報道という批判を浴びていた。

〈プリディヤトン・テワクン〉
47年生まれ、王族。米ペンシルベニア大学ウォートン・スクールで経営学修士号(MBA)を取得し、縁戚のラムサム財閥がオーナーの商業銀行カシコンバンクに勤務後、アナン暫定内閣で副商務相を務めた。93?01年タイ輸出入銀行総裁。01?06年タイ中央銀行総裁。
《newsclip》