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財務相に元世銀エコノミスト、タイで内閣改造

2007年3月7日(水) 14時10分(タイ時間)
【タイ】プリディヤトン前副首相兼財務相の辞任にともなう内閣改造が3月7日、プミポン国王の承認を受け、タイ開発研究所(TDRI)のチャローンポップ・スサンカーン所長(56)が財務相に、社会開発福祉相秘書でエイズ対策専門家のポンデート・ピンプラティープ氏(52)が副社会開発福祉相、元食品薬品委員会事務局長のモラコット・コンカセーム氏(73)が副保健相に就任し、パイブーン・ワタナシリタム社会開発福祉相が副首相兼任に昇格した。

 チャローンポップ氏は英ケンブリッジ大学経済学博士。米カリフォルニア大学バークレー校講師、世界銀行のエコノミストなどを経てTDRIに転じた。同氏はタイ中央銀行が昨年12月に導入した資本規制措置に批判的な考えを示しており、政策が変更になる可能性がありそうだ。

 スラユット政権で経済政策を任されていたプリディヤトン氏は2月28日、突如辞意を表明。同氏批判を続けたタイ字経済紙プージャッカーンと、同紙創業者でタクシン前首相の退陣を求める街頭デモを指揮したソンティ・リムトーンクン氏、ソンティ氏につながるといわれる一部閣僚を批判し、前政権で副首相、財務相を務めたソムキッド・ジャトゥシーピタック氏の政府入りをめぐる騒動にも不快感を示した。

 プリディヤトン氏はタイ中央銀行総裁から新政権入りしたが、資本規制や外国人事業法の見直しなどで株価の暴落を招き、経済運営能力に疑問が浮上していた。2月下旬には、ソムキッド氏の政府入りがいったん決まり、直後に白紙に戻る騒ぎがあり、ソムキッド氏と不仲とされるプリディヤトン氏が反対したと報道された。

 プリディヤトン氏の辞任は、スラユット首相が大規模な内閣改造で政府を活性化するチャンスとみられたが、首相は閣僚の解任を避け、最小限の補強で手を打った。ただ、チャローンポップ氏はプリディヤトン氏やコーシット副首相兼工業相、タリサー・タイ中央銀行総裁らと経済政策の方針が異なるといわれ、新たな摩擦を生む可能性も指摘されている。

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《newsclip》