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〈インタビュー〉 テロ対策は教育から、タイ深南部のコミュニティーカレッジ

2007年3月24日(土) 13時56分(タイ時間)
Mr. Wichaporn Chinprapat
The Director of Pattani Community College

 イスラム過激派のテロが続くタイ深南部3県でここ数年、2年制の「コミュニティー・カレッジ」(短期大学)が相次いで開校された。タイ全国を見ても、毎年の高校卒業生20万人のうち、大学に進学するのは8万人のみといわれる。深南部での大学進学率はさらに低い。政府は、テロの一因が地元住民の貧困と学歴の低さにあると判断、学歴底上げのため、コミュニティー・カレッジの開校となった。年間の通しての授業料は選択科目数によるが、わずか数百バーツと格安だ。

 コミュニティー・カレッジはパタニー、ヤラー、ナラーティワートの各県に1校ずつある。開校直後から好評で、在学生徒数はいずれも1000?2000人、すでに満員の状態だ。ほか、プリンス・オブ・ソンクラー大学パタニー校、ラーチャパット大学ヤラー校、ラーチャナカリン・ナラーティワート大学と、4年制の大学が3校ある。

 イスラム教徒が多い地域柄、地元の学生は中学高校を寄宿制のイスラム学校(ポンドック)に通うことが多い。使用する教科書は政府のものと同一なので、イスラム学校を出れば高校卒業とみなされる。深南部3県の高校卒業率は決して低くなく、政府にとっていかに大学に進ませるかが課題となっている。

 コミュニティー・カレッジは「職業訓練センター」を開設するなど、貧困撲滅に向けた草の根的な運動を展開している。パタニーではイスラム住民の村の中で、イスラム帽子(カピヨ帽)とイスラム女性用のスカーフ(パークム)の裁縫を地元女性たちに教えている。給与も支払われるが、あくまでも訓練センターなので、時給2バーツだ。

 ここで縫われるカピヨ帽は、バンコクで50バーツほどで売られるほか、クウェートやサウジアラビアに1個30バーツで輸出される。パークムは地元パタニーで450バーツほど、バンコクだ550バーツほど。マレーシアに250?600バーツで輸出される。
《newsclip》