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〈タイ業界事情〉ゴルフ場

2007年4月22日(日) 23時50分(タイ時間)
 住宅販売の「客寄せパンダ」でしかなかったタイのゴルフ場は、今では経営がすっかり改善され、コースの手入れが行き届き、この10年で見違えるほどになった。タイ在住の駐在員にとっても、ゴルフツアーを組んで訪れる旅行者にとっても、今や日本人にはなくてはならない存在だ。その理由は、フェアウェーやグリーンの良さもさることながら、1プレーヤー1キャディーのぜい沢さやレストランの料理の美味しさにある。今後さらに、このような付加価値的なサービスが「良し悪し」の決め手となっていくだろう。

 タイのゴルフ場の発展は、富裕層向け住宅の開発に伴ってきた。タイのバブル期だった1990年代、バンコク郊外では住宅街が雨後のタケノコのように造られたが、その多くがゴルフ場を住宅が囲むというスタイル。主役はあくまでも住宅販売にあり、ゴルフ場は客寄せパンダでしかなかった。当時ゴルフを楽しむ人といえば、このような住宅を購入することが出来る富裕層のタイ人や、ゴルフが出来るだけでもマシ、と考える日本人ぐらいだった。

 1997年に経済危機が発生、不動産業界は不況に陥り、ゴルフ場の経営も立ち行かなくなる。「使えないゴルフ場」は淘汰され、経営のテコ入れがなされた。その結果、手入れが行き届いたコースが増え、多くが「ゴルフのためのゴルフ場」として生まれ変わることになる。ほんの数年の間の出来事だ。ゴルフを楽しむ層は中級にまで広がっているが、これは母親がタイ人のタイガー・ウッズの登場も影響している。

 タイ在住の駐在員に、ゴルフツアーを組んで訪れる旅行者。日本人は確実に、「タイでゴルフを楽しむ外国人」として最多だ。ゴルフ場についての質問は、「フェアウェー」「グリーン」「キャディー」「レストラン」の4つに絞られる。この4項目が楽しかったか否かの評価の対象となるわけだが、フェアウェーとグリーンに関しては、人それぞれの実力やその日のコンディションによって印象が変わるので、それだけで良し悪しが決まることは少ない。楽しかったか、そうでなかったかは、実はキャディーの質やレストランの食事の質に左右される。

 日本でも欧米諸国でもセルフプレーが常識で、1プレーヤーに1キャディーが付くことはありえないが、タイではそのぜい沢が可能だ。フィリピンやインドネシアなど東南アジアの国ならキャディーが付いて当然だが、タイはさらに料理の評価が高い。4?5時間という長い時間を共にしたキャディーの質が良く、プレーの後にクラブハウスのレストランで食べた料理がおいしければ、「楽しかった」ということになる。

 タイではゴルフ以外の、観光やエンターテイメントの楽しみもある。むしろこのような「ゴルフ以外の楽しみ」が「ゴルフの評価」につながっているのではなかろうか。料金的な魅力はすでに薄れているといえよう。タイでも名コースと呼ばれるゴルフ場となると、週末のプレーフィー、キャディーのチップ、茶屋、ゴルフ後の食事などで合計4000?5000バーツにもなるし、一方の日本では値崩れによって全込み1万円以下でプレー出来るゴルフ場がある。

 どのゴルフ場もすっかり手入れが行き届き、フェアウェーやグリーンで不満が出るコースはまれとなった。ではどこで差をつけるかというと、やはりキャディーやレストランではなかろうか。日本人を含む外国人の集客増を目的とするのなら、「電話対応」「接客対応」「予約管理」といったソフト面の充実も必要不可欠だ。今後、この付加価値的なサービスを巡って競争が激化していくのは目に見えており、料金もさらに上がっていくだろう。

 バンコクを拠点とする日本人が好むゴルフ場は、都内ミンブリー・ラムイントラー方面、バンコク東隣のバンナー方面、同西隣のナコンパトム方面と、大きく3つに分かれる。この中でナコンパトム方面は、ゴルフ場がほとんどなかったところに続々と開発されており、新スポットとして注目を浴びている。

 「タイは4月から半年は雨期」というイメージが強い。このため、日本からのゴルフツアーは乾期の11月半ば?2月に集中するが、この時期はハイシーズンでどのゴルフ場も割高で、予約を取ることさえ難しい。お勧めは6?8月。雨期といわれているものの、プレーに影響するほど雨は降り続かない。その意味でいうと、本当の雨期は9?10月ではなかろうか。6?8月は、最も暑い4月を過ぎて気温が下がり、プレーヤーは少なく、料金はローシーズンだ。最もプレーしやすい時期といえる。

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《newsclip》