RSS

タイの有力政治家、香港で新党結成を協議

2007年5月4日(金) 17時23分(タイ時間)
【タイ】前政権与党・愛国党で副党首を務めた有力政治家のソムサック・テープスティン氏は4日、ソムキッド・ジャトゥシーピタック元副首相兼財務相、マハーチョン党前党首のアネーク・ラオタマタット氏らと香港で会い、新党結成について話し合ったことを認めた。ソムサック氏が束ねる元愛国党下院議員数十人を軸に結党し、ソムキッド氏が党首に就任する見通し。党名、党の政策などはソムキッド氏に一任し、ソムサック氏はキングメーカー的な立場に回るもようだ。

 ソムキッド氏は6年近いタクシン政権を通じ経済政策のかじ取りを任され、高成長を達成。一時はタクシン氏の後継者に擬せられた。しかしタクシン政権退陣要求が強まった05年後半からタクシン氏と距離を置き始め、昨年9月のクーデター当日は、シリントン王女に同行しパリに滞在していた。スラユット首相とは旧知の仲で、今年2月に政府委員会委員長に就任、一部閣僚の反発ですぐに辞任したものの、タクシン色の払しょくには成功したとみられている。

 ソムサック氏はクーデター直後に自派閥の元下院議員数十人を引き連れ愛国党を離党。1カ月後には、クーデターを指揮したソンティ陸軍司令官率いる軍チームとサッカーで対戦するなど、軍政との関係は良好だ。


〈ソムサック・テープスティン〉
55年、北部スコータイ県生まれ。キングモンクット工科大学卒。実家は中国系で、スコータイで運輸・建設会社を経営。25歳でスコータイ県議、28歳で下院議員、37歳で初入閣と、政界歴は長い。01年の総選挙前に愛国党に参加し、タクシン政権で工業相、農相、労相などを務めた。


〈ソムキッド・ジャートゥシーピタック〉
53年、バンコクの中華街ヤワラート生まれ。中国移民2世で、タイ語にはかなりなまりがある。米ノースウエスタン大学経営大学院(ケロッグ校)で経営学博士号(マーケティング)を取得。タイ開発研究所(TDRI)教授、サハパタナピブン・グループ取締役などを経て、タクシン政権で副首相、財務相、商務相。著書に「The New competition」(Dr.Philip Kotler,Dr.Liam Faheyとの共著、85年刊)、「Exporting Behavior of Firms」「The Marketing of Nations」(Dr.Philip Kotler,Dr.Suvit Mesinceeとの共著、97年刊)がある。



〈アネーク・ラオタマタット〉
54年、北部ラムパン県生まれ。父は中国系(客家)、母はタイ系で、精米所を経営。チュラロンコン大学医学部在学中に学生会長となり、軍部の弾圧事件後、南部の共産党地域に3年間潜伏した。投降後、米コロンビア大学で政治学博士号を取得。タマサート大学で政治学部長を務めた。01年の下院総選挙で、民主党から出馬し初当選。04年にマハーチョン党を結党、05年の総選挙で大敗し、党首を辞任した。
《newsclip》