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死者1000人以上、タイが対麻薬戦再調査

2007年8月15日(水) 12時45分(タイ時間)
【タイ】タイ政府は14日、タクシン政権が03年に実施し麻薬業者ら1000人以上が死亡した「対麻薬戦」について、調査委員会を設け再調査を行うと発表した。タクシン前首相の人権侵害を明らかにすることで、前首相の国外での信用失墜を図るもようだが、軍事政権がクーデターから1年近くこの件を棚上げしてきたことが示唆するように、真相追求は軍部に飛び火する恐れがあり、どこまで掘り下げた調査が行われるかは疑問視されている。

 調査委のメンバーは、カニット元検察庁長官、ジャラン法務次官、キティ麻薬防止撲滅委員会事務局長、クライサック前上院議員など11人。調査結果は次期政権に報告される。

 対麻薬戦では、警察、内務省などが数万人に上る麻薬容疑者名簿を作成し、03年2月から一斉検挙を実施。10カ月間に約9万人を逮捕、覚せい剤4000万錠などを押収し、警察発表で1300人が死亡した。死者は一説には3000人以上と言われる。
 
 タクシン前首相は、死者のほとんどは麻薬業者の同士討ちと主張したが、人権団体などから、軍・警察による超法規的処刑だとして強く批判された。麻薬問題が危機的だったことからタイ国民には高く評価され、世論調査では、タクシン政権の最大の業績に挙げられることもあった。
《newsclip》