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クラン港貿易区、ドバイ企業撤退で先行き不透明に=マレーシア

2007年8月15日(水) 14時12分(タイ時間)
【マレーシア】マレーシア政府が中継貿易拠点としてスランゴール州クラン港で整備を進めている「クラン港自由貿易区」から運営会社がこのほど撤退を表明し、先行きに黄信号が灯った。

 撤退を決めたのは、クラン港自由貿易区にノウハウを提供したアラブ首長国連邦ドバイのジェベル・アリ自由貿易区(JAFZA)の運営会社。撤退理由は、マレーシア政府から多くの不合理な要求があったためとされる。

 13日付マレーシア紙サンは、同社撤退の内幕について、マレーシア政府の官僚主義、政治家による干渉、脱税の黙認を求められたことなどが原因と報じた。このほか、クラン港港湾局が手続きを怠ったため、ドバイ側担当者が不法就労で拘束されたことなども対立のきっかけとなったという。

 このほか、クラン港港湾局は、与党連合の中核政党、統一マレー国民組織(UMNO)の幹部が経営するクアラ・ディメンシ社から用地を買収した上で、同社を開発業者に指名したが、取得価格は1平方フィート当たりで25リンギで、同社が90年代に取得した当時の同3リンギの8倍という高値だった。このため、用地取得費が11億リンギに膨らみ、自由貿易区の開発費は当初予定の10億リンギから46億リンギに膨らんだという。

 クラン港自由貿易区のインフラは半年前に完成しているが、倉庫やオフィスビルに入居しているのは、ノルウェーの石油会社だけという状態で、企業進出は全く進んでいない。

 マレーシアのアブドラ首相は、チャン・コンチョイ(陳広才)運輸相に対し、事態を説明するよう求め、「真相が判明するまでは、コメントしない」と述べた。これに対し、野党からは徹底究明とチャン運輸相の辞任を求める声が上がっている。
《newsclip》