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前与党分離2派が新党、タイ軍政のかいらい説も

2007年8月21日(火) 22時59分(タイ時間)
【タイ】ソムサック前労相・前タイ愛国党(TRT)副党首率いる政治派閥マチマーと、ソムキッド前副首相兼商務相・前TRT副党首、プラディット前民主党幹事長らの政治グループ、ルアムジャイタイが統一政党を結成することが決まった。19日の新憲法案国民投票の結果から、次期下院総選挙を単独で戦うのは困難と判断、大型の親軍政党を必要とする軍事政権からの働きかけもあったもようだ。

 マチマー新党には、スワット前副首相・前TRT副党首、ピニット前保健相・前TRT副党首、スラナン前首相府相といったTRT離脱派が参加を検討中。軍事政権幹部が党首につくといううわさもある。ただ、プラチャーラート党のサノ党首(元TRT顧問会長)は21日、新党への参加に慎重な姿勢を見せた。

 新党結成後のタイ政界の勢力図は、解党されたTRTの主流派が移籍したパランプラチャーチョン(人民の力)党、南部が地盤の前野党・民主党(党首、アピシット氏)、中部が地盤のチャートタイ(タイ国民)党(党首、バンハーン元首相)、北部に強いマチマー新党の4勢力が中心となる。

 パランプラチャーチョンは東北部、北部で集票が見込め、前職の下院議員数が最も多い。同党の党首、もしくはそれに準ずるポストへの就任が予想されているサマック前バンコク都知事は、庶民的なスタイルでバンコクで根強い人気があり、タイラット、デーリーニューズというタイの2大紙のオーナー一族と関係が良好だ。ただ、都知事時代の汚職疑惑で捜査を受け、訴追される可能性がある。


〈ソムサック・テープスティン〉
1955年、北部スコータイ県生まれ。キングモンクット工科大学卒。実家は中国系で、スコータイで運輸・建設会社を経営。25歳でスコータイ県議、28歳で下院議員、37歳で初入閣と、政界歴は長い。01年の総選挙前にTRTに参加し、タクシン政権で工業相、農相、労相などを務めた。

〈ソムキッド・ジャートゥシーピタック〉
53年、バンコクの中華街ヤワラート生まれ。中国移民2世で、タイ語にはかなりなまりがある。米ノースウエスタン大学経営大学院(ケロッグ校)で経営学博士号(マーケティング)を取得。タイ開発研究所(TDRI)教授、サハパタナピブン・グループ取締役などを経て、タクシン政権で副首相、財務相、商務相。著書に「The New competition」(Dr.Philip Kotler,Dr.Liam Faheyとの共著、85年刊)、「Exporting Behavior of Firms」「The Marketing of Nations」(Dr.Philip Kotler,Dr.Suvit Mesinceeとの共著、97年刊)がある。

〈プラディット・パタラプラシット〉
1955年、北部ピジット県生まれ。金融、ホテル、セラミックなどで知られる華人財閥、パタラプラシット家出身。米フランクリン・ピアス大学卒。1995年に民主党から下院選に出馬し当選、1997—2001年副運輸通信相、2003—2005年民主党幹事長。
《newsclip》