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ワインリストのないワインバー

2007年8月22日(水) 01時52分(タイ時間)
BTSスラサック駅のすぐ下の廃墟と駐車場の間を入って行くと見える、瀟洒なコロニアル調の一軒家ワインバーishq。

以前何度か行ったことがある。食事も美味しいし(ベトナム料理など、野菜・ハーブたっぷり系)、雰囲気もよいし、ワインの種類も豊富で、楽しげな雰囲気の客が多い。楽しくワインでお食事にはもってこい。そう思って、数ヶ月ぶりにishqへ。その日はわたしの誕生日イブ。仲良しの友達と、だらだらワインでも飲みながらお食事をしよう、と。

ところが・・・

なんと、客がゼロ。だーれも、いない。ほんとーに、いない。一軒家がほぼ空っぽ。でも、まぁ、これからくるだろうし、ワインもいろいろあるだろうし、と思ってドリンクメニューをもらうと、10ページ近くあったワインリストのページが、ホチキスで止められている!

ワタシ 「・・・ここって、ワインバー・・・ だよね・・・」
ボーイ 「はい」
ワタシ 「ワイン、あるの・・・・(聞くの怖いわ!)?」
ボーイ 「はい。赤が1種類、白も1種類」

エエッ! 1種類・・・!?
ワインバーなのに・・・?
まぁ、何十酒類も会っても、選べないから私にとっては同じだけれど・・・

今から違う店にすべきか、ここを指定しちゃった以上、言いだしっぺのワタシ、責任重大よね、ともんもんとしている間に友達到着。そろっちゃったし、おなか減ったし、ビクビクしながらも、とにかくハラを決め、料理を注文。

まるで、夏の夜の夢の如し。ワタシが以前ここで食事をしたあれは幻だったんだろうか。ひっそりとした古い瀟洒な洋館、隣は廃墟。無口のボーイ、何処からともなく現る料理(厨房なんだけど)。なぜだか、溝口健二の雨月物語を思い出した。きっとこれは幻なんだ。

実はそこに立っているボーイも、人間に見えるけれど本当は狐で、ほら、なんかギコチないし、はっと我に返ったら泥団子でも食べているんではなかろうか。鏡にあのボーイ映ってる? 尻尾とかでてない? あの別世界のように豪華なお手洗い、現実感ないよね。ていうか、あなた、本物? もしかして、誰もいないようで実は満席なのかもよ、わたしたちには見えないだけで。などと真剣に話し合うほどびびりつつも、それを楽しめる夏の夜、でした。

結局、最後までほかに客の姿は見えずじまい。お店を出るときに「なんでこんなにガラガラなの」という恐ろしい質問をぶつけてみましたが、答えは「もっと早い時間にいっぱい来た」と。ほんとかなぁ・・・ 

ワインがほとんどないのは納得いかないけれど、食べ物が美味しいし、もったいぶらずにどーんと出てくるところがよいです。でも、下品じゃない。でも、なんでこんなに変わってしまったんだろう・・・?
《newsclip》

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