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旧タイ与党分離派が大同盟、前首相復権恐れ軍部が後押し?

2007年9月11日(火) 14時08分(タイ時間)
【タイ】旧与党・タイ愛国党(TRT)分離派の主要グループが11日、バンコクで記者会見を開き、政治同盟「プアペンディン(国土のため)」の設立を発表した。政界の第3軸として、民主党を中心とする旧野党連合とタクシン前首相の支持勢力であるパランプラチャーチョン(人民の力)党(PPP)の対立の間で、キャスティングボードを握ることが狙いとみられる。旧野党連合の力不足を不安視し、タクシン氏の復権を恐れる軍部が、設立を後押ししたという見方もある。

 記者会見の壇上には、スラアキット元外相、ソムサック前労相、スウィット元副首相、ピニット前保健相、スラナン前首相府相、サノ・プラチャーラート党党首らTRT政権の重鎮が顔をそろえた。同盟の発起人にはこのほかに、石油化学大手IRPC(旧TPI)創業者のプラチャイ・リャオパイラット氏、様々な汚職疑惑で追求を受けているベテラン政治家のワタナー・アサワヘーム氏らが名前を連ねた。ソムサック派との合流を明らかにしていたソムキッド前副首相兼商務相、プラディット前民主党幹事長らの政治グループ、ルアムジャイタイと、スワット前副首相派は姿を見せなかった。

 「プアペンディン」は前下院議員数が100前後とみられ、120—130の旧野党連合、200以上のPPPに続く第3勢力となる見通し。政党として登録するのか、政治同盟として活動するのかは明確にしていない。スラキアット氏、ソムサック氏らはいずれもTRT解党にともない5年間の政界追放処分を受けており、誰が新同盟の指揮を執るかも不明。一部には、スパチャイ・パニチャパック国連貿易開発会議(UNCTAD)事務局長を党首に担ぎ出すといううわさもある。 


〈スラキアット・サティアンタイ〉
1958年、バンコク生まれ。旧貴族の家柄で、85年にタイ人として初めてハーバード大学の法学博士号を取得した。30代でチュラロンコン大学法学部長、チャーチャイ首相顧問、王室財産管理局理事長などを務め、バンハーン政権の95年に財務相。PTTEP会長、タイオイルの経営執行委員長などを経て、第1次タクシン政権で外相。第2次タクシン政権では副首相に転じ、アナン前国連事務総長の後任に立候補したが苦戦。昨年9月、国連総会出席のためタクシン氏とニューヨークに滞在中にクーデターが発生し、最後の望みも潰えた。
《newsclip》