【タイ】国際航空運送協会(IATA)は正式開港から1年を迎えるバンコクのスワンナプーム国際空港について、コスト、サービス、設備、運営のすべての面について厳しい評価を下した。空港運営会社のタイ国営エアポーツ・オブ・タイランド(AOT)が、航空会社に様々なコストを押し付ける一方、航空会社の意見に耳を貸さないことに不満をにじませ、AOTはIATA、航空会社と相談の上、意思決定すべきと主張した。
空港の設備では、過去1年に改善されたのは標識、トイレの増設程度で、現在もなお、標識、トイレが不足し、小売りエリアの配置換えやターミナルの増設も必要と指摘した。また、駐機料、着陸料が高く、ライバルのクアラルンプールやシンガポールの空港よりコストが割高な一方、サービスの質が低いと不満を示した。
AOTが、騒音公害の対策費を航空会社、乗客に負担させたり、騒音を軽減するため離陸する機を急上昇させる案を検討していることについては、空港建設地を決めたのは乗客でも航空会社でもないとして、AOTが自ら責任をとるよう求めた。
3月にドンムアン空港(旧バンコク国際空港)が再開港され、バンコク首都圏が2空港体制となったことに関しては、利便性やコストを考慮しスワンナプーム1カ所に集約すべきという考えを重ねて表明した。
スワンナプーム国際空港は9月29日の正式開港の10日前に軍事クーデターが発生し、開港式典が行われないまま、現在に至っている。これまでに浮上した主な問題は、▽滑走路、誘導路のひび割れ▽米国製爆発物探知器導入をめぐる贈収賄疑惑▽空港とバンコク都心を結ぶ鉄道路線建設の遅れと贈収賄疑惑▽免税店の事業権契約破棄▽騒音公害に悩む周辺住民による空港内での抗議集会——など。AOTはクーデターによる政権交代で社長不在が続く一方、会長に軍政幹部が就任し、さらに立法議会、運輸省から横槍が入り、経営が迷走を続けている。
〈スワンナプーム国際空港〉
バンコク都心から東へ約30キロのサムットプラカン県バンプリ郡に立地し、敷地面積は旧バンコク国際空港(ドンムアン空港)の約6倍、空港ターミナルの面積は56.3万平方メートルと、ともに世界最大級。滑走路2本で、旅客取扱能力は年4500万人。ターミナルビル、滑走路などの建設は、タイの建設最大手イタリアンタイ・デベロップメント、竹中工務店、大林組の共同事業体が担当。旅客手荷物処理システム(BHS)は川崎重工が納入した。建設費1250億バーツのうち約700億バーツ(1992億円)を円借款でまかなった。
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