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忘れられた戦争

2007年9月23日(日) 09時58分(タイ時間)

【ミャンマー】旧知のカメラマンが、ミャンマー東部のジャングルを3週間ほど歩き回ってきた。

 雨期の真っ只中、ヒル、ダニ、蚊、その他もろもろの虫に体中を食われながら、起伏の激しいジャングルを、体力の限界を超えて、歩く。道もなく、電気もない。

 マラリアの巣窟のような場所で、マラリアにかかっていない人を見つけるほうが困難なほどだ。ある村では、マラリアにかからないからと、子供の体を洗わず、服を着替えさせず、すべての子供が恐ろしい異臭を放っていたという。

 こんな場所で、ミャンマー軍政と少数民族カレン族の戦いが続く。1947年に始まった戦いだから、なんと今年で60年。互いに相手を打ち倒す力がないので、終わらない。激しい憎悪で、殺した敵の肉を食い、戦い続ける。

 業を煮やした軍政は、中国、タイを巻き込んで周辺地域に複数の巨大ダムを建設する「水攻め」を始めたが、9月に現場のタイ人が爆殺され、タイ側は人員を引き揚げた。

 今回の旅で、終わることのない戦争に、少し変化が見えたという。タイ政府がカレン族など少数民族との接触を頻繁にし始めたというのだ。軍司令官当時にカレン族に同情的だったというスラユット・タイ首相のせいか、それともミャンマー情勢に何かが起きつつあるのか。(写真はミャンマー国境、タイ北部ターク県のカレン族難民キャンプ)
《newsclip》

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