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旧タイ与党派閥が新党、ボクシングの英雄が政界入りか

2007年9月29日(土) 21時51分(タイ時間)
【タイ】タイの新政党「プアペンディン(国土のため)」の設立パーティーが29日、バンコク都内のホテルで行われた。11日の旗揚げ記者会見では、旧与党・タイ愛国党(TRT)分離派の主要グループがほぼすべて顔をそろえたが、29日に会場に現れたのは、スウィット元TRT副党首の1派閥だけで、TRT分離派の大同団結構想は早くも頓(とん)挫したもようだ。

 プアペンディンの党首にはスウィット氏が就任する。同氏は第1次タクシン政権で副首相などを務めたが、体調を崩し一時政界を離れ、これが理由でTRT役員に対する政界追放処分を免れた。

 党の方針は、TRT主流派(タクシン前首相支持派)とは手を結ばず、「誰ともけんかしない」(スウィット氏)。幹部の多くはTRTの前下院議員で、中央政界の大物はいない。ただ、WBA(世界ボクシング協会)スーパーフライ級王座を19度防衛し、タイで絶大な人気を誇るカオサイ・ギャラクシー氏が党設立メンバーとして登場した。カオサイ氏は次期下院選に出馬するもようだ。

 11日に行われたプアペンディンの旗揚げ記者会見には、前政権で国連事務総長ポストを目指したスラキアット前副首相、派閥領袖であるソムサック前労相、ピニット前保健相、スウィット氏、プラチャーラート党のサノ党首(元TRT顧問会長)といったTRT政権の重鎮に加え、石油化学大手IRPC(旧TPI)創業者のプラチャイ・リャオパイラット氏、様々な汚職疑惑で追求を受けているベテラン政治家のワタナー・アサワヘーム氏らが一堂に集まり、TRT分離派の「大同盟」といった趣となった。

 しかしその後の動きは、ソムサック派が20日にプラチャーラート党に移籍した程度で、その他の派閥は具体的な動きを見せていなかった。


〈スウィット・クンキッティ〉
1957年、東北部コンケン県生まれ。米ケンタッキー大学化学修士。83年から下院に連続当選。選挙区はコンケン。96年に副農相として初入閣し、以来、農相、法相、副首相兼科学技術環境相などを歴任した。99年に社会行動党党首、2000年に同党をTRTと合併。タクシン政権で副首相、教育相、天然資源環境相などを務めた。
《newsclip》