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タクシン派支持、首都圏で半数近くに=ABAC世論調査

2007年10月7日(日) 19時23分(タイ時間)
【タイ】私立アサンプション大学(ABAC)が10月4—6日、バンコク首都圏の有権者を対象に実施した世論調査(回答者1456人)で、「スラユット首相(前枢密顧問官、元陸軍司令官)が辞任した場合、後任に相応しい人物」として、タクシン前首相が24.5%、タクシン氏の代理人と公言するサマック・プラチャーチョン党党首が21.1%の支持を集め、それぞれ2位、3位となった。

 支持率が最も高かったのはアピシット民主党党首(26.8%)だが、実質的には首都圏住民の半数近くがタクシン派を支持した形で、クーデターを実施した勢力にとって、極めて厳しい結果となった。

 4位以下は、アナン元首相13.5%、プラチャイ元内相13.3%、ソンティ副首相(前陸軍司令官)11.4%、プレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)5.9%だった。

 スラユット首相の辞任を求める動きに「賛成」は15.5%で、「反対」の44.8%を大きく下回った。年内の総選挙実施には89.1%が「賛成」と回答し、クーデター勢力が総選挙の劣勢見通しから投票日の延期を画策していることに対し、明確に「ノー」を突きつけた。

 昨年9月のクーデターは、タクシン政権による汚職、深南部問題など国家の分断、王室軽視——を理由に実施されたが、汚職捜査の進展は遅く、イスラム過激派のテロが続く深南部情勢も改善の兆しがない。法整備や経済政策は麻ひ状態に陥り、さらに最近は、クーデター勢力が分裂し、タクシン支持派の壊滅を狙う強硬派が、穏健派のスラユット首相を辞任に追い込もうとする動きがある。

 クーデターから1年経って見えてきたのは、民主主義を制限する新憲法が制定され、簡単にクーデターが再発する素地ができてしまったという事実だけで、バンコク都民の間には、徒労感とクーデターへの幻滅が広がっているようだ。
《newsclip》