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在タイ日本大使館、タイ南部テロで警戒呼びかけ

2007年10月9日(火) 12時23分(タイ時間)
【タイ】在タイ日本大使館は9日、10月中旬から下旬にかけ、タイ南部の4県(ヤラー、ナラティワート、パタニー、ソンクラー)でテロが起こる可能性が高まるとして、注意を呼びかけた。

 大使館によると、10月10日と12日は南部の反政府テロ組織の創設記念日、13日はイスラム教の断食月(ラマダン)明け、25日はイスラム教徒住民多数が治安当局に殺害されたタークバイ事件の記念日で、過去にも爆弾事件などが起きている。


〈タイ深南部〉
 ナラティワート、ヤラー、パタニーの深南部3県には、もともとイスラム教徒の小王国があったが、約100年前にタイに併合された。現在も住民の大半はマレー語方言を話すイスラム教徒で、タイ語、仏教が中心のタイでは異質な地域となっている。行政と住民の意思疎通が不足し、インフラ整備、保健衛生などはタイ国内で最低レベルにとどまっている。
 タイからの独立を目指すイスラム教徒住民の武装闘争は断続的に続き、タクシン政権が発足した2001年から活発化した。警察派出所が襲われ一晩で警官十数人が殺害されるなど、2003年までに数百人の死者が出たが、政府は「山賊の仕業」として、独立運動の存在を認めていなかった。
 2004年1月に軍の武器庫が襲撃され、兵士4人が死亡、大量の兵器が強奪される事件が起き、これを機に「山賊」は「テロリスト」となった。同年4月には、警察派出所や軍駐屯地を同時襲撃したイスラム過激派を治安当局が迎え撃ち、1日で過激派108人、治安当局側5人が死亡した。10月にはナラティワート県タークバイ郡のイスラム教徒住民3000人が警察署前で抗議デモを起こし、1000人が逮捕され、治安当局による発砲などで7人が死亡、逮捕された住民のうち78人が軍用トラックで収容先に移送される途中、窒息死した。
 両事件後、過激派はテロの標的を兵士、警官から教員、一般市民に広げ、一方、治安当局によるとみられるイスラム教徒住民の殺害・失そうも増えた。過去3年半のテロ関連の死者は、イスラム教徒、仏教徒の双方を合わせ2500人を超える。
《newsclip》