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タイ首相、ミャンマー問題で多国間協議提案

2007年10月15日(月) 21時59分(タイ時間)
【タイ】タイのスラユット首相は15日、バンコクを訪れた国連のガンバリ事務総長特別顧問(特使)と会談し、ミャンマーで9月下旬に起きた大規模な反軍政デモと武力弾圧について、対応策を協議した。首相は、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議を例に挙げ、国連主導の下、中国、インド、東南アジア諸国連合(ASEAN)がミャンマー問題を協議する場を設けることを提案。ガンバリ顧問のミャンマー再訪を後押しする考えも示した。

 ガンバリ顧問は会談後の記者会見で、ミャンマー軍政が現在もデモ指導者の逮捕、尋問を続けていることを非難し、デモで逮捕された人々の釈放を要求。タイなど周辺国に協力を呼びかけた。

 ガンバリ顧問は9月末にミャンマーを訪れたが、具体的な成果はなかった。今回はタイ、マレーシア、インドネシア、インド、中国、日本を訪問し、各国に協力を求める。また、できるだけ早い時機にミャンマーを再訪したいとしているが、ミャンマー側は11月半ばまで受け入れない方針という。

 ミャンマーは外貨の過半をタイへの天然ガス輸出で稼ぎ出しているため、西側諸国が経済制裁を実施しても、実効はあまりないとみられる。タイは発電燃料の相当部分をミャンマー産天然ガスに依存しており、対ミャンマー経済制裁への参加は事実上不可能だ。

 タイは軍政時代が長く、現在も軍政下にある。来年に予定される民政移行後も、クーデターで軍政に戻る可能性があり、国家中枢のミャンマー軍政への拒否感は弱い。歴史的な仇敵であるミャンマーの発展を望まないという暗黙の国論もあり、ミャンマーの民主化支援はポーズだけに終わる公算もある。
《newsclip》