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ソムヨット・チャイティーラスウェート医師(41)

2008年1月19日(土) 19時20分(タイ時間)
Somyot Chaiteerasuwet, M.D.
Radiologist

 1966年、バンコク都生まれ。マヒドン大学医学部卒の放射線科専門医。国内では数少ないインターベンショナル・ラジオロジー(IVR: Interventional Radiology)技術を持つ放射線科医としてバンコク・パタヤ病院で治療に当たっている。

——放射線科医の役割についてお聞かせ下さい

 本来の放射線科医の業務はエックス線画像診断や超音波検査などを行うことです。担当する患者は内科や整形外科などで治療を受けている患者で、それぞれに担当医がついているため放射線科医は治療方針を決定することはできません。しかし現在は医療機器も進化し、放射線科医が治療を行うIVR という分野が確立されています。私は他科のサポートだけでなく、自ら治療の現場に出るために、IVRの技術を習得しました。

——IVRとは具体的にどんな治療を行うのですか?

 エックス線や超音波、CTスキャン、MRIなど種々の特殊検査と画像診断を行います。そしてカテーテルと呼ばれる細いチューブや、針などの微小な医療器具を装着したカテーテルを血管に挿入し、画面に映し出された患部の画像を見ながら治療を行います。切開手術とほぼ同じレベルの結果が得られます。

——カテーテルでどのような手術が行えるのですか?

 もともと、放射線科ではカテーテルを患者の血管に通し、血管造影検査を行っていました。しかし医学の進歩でカテーテルも開発され、脳や胸腔、腹腔などの血管狭窄症を治療する経皮経管的血管形成術(PTA)や内部への薬の直接投与が可能になりました。

 この治療法が外国で用いられるようになってから長いのですが、タイ国内ではまだ最新の設備を導入している大病院に限られているのが現状です。充分な技術を持った医師が全国でも30人に満たないという人材不足と、IVRを行える医師も他科の医師のサポート的な立場でしかないという待遇が問題になっています。放射線科医不足の背景には、撮影の際に重さ8キロもの鉛入りの放射線防護服を毎回着用するなど過酷な労働条件にあること、必要な設備が整った環境が少ないことが挙げられます。

 私がIVRで行う手術には以下のようなものがあります。

—バルーン血管拡張手術(Peripheral Balloon Angioplasty with stinting for CLI.)
—中心静脈カテーテル処置(Central venous access)
—恒久的/透析カテーテル留置(Perm cath insertion/ Hemodialysis access angioplasty)
—肝細胞ガンに対する動脈塞栓化学療法(TACE: Transcatheter Arterial —Chemo-Embolization)
—経カテーテル塞栓術(Visceral organs embolization for hemoptysis, hematuria, GI Bleeding, trauma & tumors)
—高周波カテーテル処置(RF ablation for primary and metastatic tumor)
—静脈瘤レーザー治療 (EVLT : endovenous laser treatment for varicose veins)
—経皮的胆汁ドレナージ/経皮的腎結石摘出(Percutaneous drainage from any collection, PCN, PTBD)
—カテーテル生検(Percutaneous biopsy, FNA under imaging guidance)

——バンコク・パタヤ病院の放射線科ではどのような治療が行われているのですか?

 各部の血管の詳細な画像を作成するDSA装置(Digital Subtraction Angiography)を導入し、2002年からIVRを行っています。腹腔内出血多量で外科医が開腹手術を行えず、放射線科医がカテーテルで止血し危険を回避したケースは少なくありません。

 特に印象的だったのは、在バンコク15年になるイギリス人ビジネスマンのケースです。彼は胸の痛みを覚え医者にかかりましたが、腎炎との診断を受け薬物療法を始めました。しかし症状は改善されず、弊院でCTスキャンを行ったところ、腎臓ではなく肝臓に大きな腫瘍ができているという危険な状態であることがわかったのです。通常のX線検査では見過ごされていたのです。彼は弊院の放射線科で正確な病状を知り、IVRの治療を選択しました。全身麻酔を施す大手術ではなく、血管に通した細いチューブで体内の膿を取り除くだけで危険な状態を脱したのです。

 弊院はより正確な画像診断で、より確実な治療を目指し、Achieve 1.5Tという東部では最先端のMRI装置を導入しています。詳細な画像で体内の異常をごく初期の段階から発見することができます。妊娠中や放射性物質アレルギー、腎不全の患者さんもMRIなら検査可能です。この機種は1.5テスラという強力な磁場で撮像時間の短縮を実現しました。MRI撮像中の患者は呼吸を止めなければなりませんが、高速で撮像するAchieve 1.5Tなら年配の患者さんも心身共に少ない負担で検査を受けることができます。

 弊院放射線科は24時間体制で、日本人スタッフも同様24時間体制で対応しています。チョンブリ県やラヨン県など東部に滞在中の方、またIVRに興味のある方のご来院をお待ちしています。Eメールでのご相談もお寄せ下さい。

——ありがとうございました

住所: 301 Moo 6, Sukhumvit Rd., Km 143 Naklua Banglamung Chonburi 20150
電話: 038-42-7751?5
ファクス: 038-42-7700
HP: www.bangkokpattayahospital.com
E-mail: somyotc@bgh.co.th, dryot@yahoo.com
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