RSS

クラワット・プラスートスントラーサイ医師

2008年3月23日(日) 16時10分(タイ時間)
Dr. Kulwat Prasertsuntarasai

泌尿器科 執刀医
Surgery / Urosurgery

 小学校から高校までをセントガブリエル校、パトゥムワン実業校、トリアム・ウドムスクサー校といった名門校で過ごす。その後、チュラロンコン大学で医学を修め、海軍病院勤務を経て、再び同大学で泌尿器形成を、シンガポールで最小侵襲性泌尿器手術(Minimally Invasive Urologic Surgery)を、米カリフォリニア大学でロボット支援泌尿器手術(Robotic-Assisted Laparoscopic Urologic Surgery)を学ぶ。現在はバンコク病院メディカルセンターにて、ロボットを使った腎臓・前立腺腹腔鏡手術などを行っている。

——先生が主に担当されている前立腺の病気についてお聞かせください

 前立腺は精液を作る重要な男性器の一つで、尿道を覆うように位置しています。前立腺は加齢とともに肥大することがあります。肥大した前立腺は尿道を圧迫し、排尿異常を起こします。尿の出方が悪くなったり、残尿感があったり、頻尿になるなどの症状があれば前立腺肥大症の可能性があります。また、前立腺がんにも前立腺肥大症と同様の症状が見られることがあるため、以上のような症状がでたら医師の診察を受け適切な治療を受けることをお勧めします。

 前立腺がんは前立腺の周辺域に発生する悪性腫瘍です。もともとアメリカ人に多く見られる病気でした。アメリカ式の食習慣が原因で発病するケースが多いからです。現在は同様の食習慣を持つようになったアジア人にも多く見られるようになりました。最も発病の多いのは日本人です。

 病期の早いうちに治療を始めれば完治できる病気ですが、放置しておくとほかの臓器に転移し治療が難しくなります。ただ、前立腺がんはほかのがんよりも成長が遅いため、進行を抑制することは可能です。
 前立腺がんの恐ろしいところは、人によって自覚症状が無いことです。通常は50歳以上の男性に検診を勧めていますが、遺伝性があるためアフリカ系アメリカ人の血筋や父親が前立腺がんに罹ったことのある男性は40歳頃からの受診が望ましいです。

——前立腺がんの検査はどのように行うのですか?

 第一段階では血液検査か直腸指診を行います。血液検査では血中PSA値(Prostates Specific Antigen=前立腺特異抗原)を測定します。PSA値が4未満なら問題ありませんが、4以上ならがんの可能性が高まります。以上の検査でがんの疑いがあれば、肛門を通してエコーをかけるTRUS検査(Transrectal Ultrasound of the Prostate=経直腸的超音波検査)を行います。その後、確定診断を行うために前立腺の組織の一部を採取して生体検査を行います。

 検査の結果、がんと確定されたら、次は進行度を調べます。前立腺がんの進行は4つの病期に分けられます。病期1—2はがんが前立腺におさまっている状態ですが、3では周辺組織に広がり始め、4ではリンパ節や肝臓、肺など遠隔臓器まで転移している状態です。

 病期1—2では治療法にも幅があり、患者さんの希望に沿って治療を進めることが出来ます。治療法は放射線治療(外照射、又は組織内照射)と前立腺摘出手術(開腹、腹腔鏡、又はロボット支援)があります。開腹手術は20—25センチほど切開し出血も多いため、ロボットによる腹腔鏡手術が現在の所、最高の手術法といえます。

——ロボット支援手術とは?

 医療用ロボット「ダビンチ」のアームを操作しながら行う腹腔鏡手術です。

——ロボット支援手術のメリットを教えてください

 手術痕が小さく出血・輸血のリスクが少ないため、痛みや細菌感染の危険が低いことです。回復が早いので入院期間が短く、一週間ほどで通常の行動がとれるようになります。また、ロボット手術は男性器の神経を傷つけずに行えるので、1カ月後には患者さんの3割が、半年後には半数が男性機能を回復しています。

——ロボット手術がタイに導入されたのはいつからですか?

 2004年に行われた心臓手術が最初のケースです。以来、心臓手術と並び、前立腺手術にも多く使われてきました。当センターではこれまでに40件の前立腺手術にダビンチを使い、患者の皆さんの満足を得られる結果を出しています。

 当センターで治療を受けられる患者さんには、各治療法の長所・短所を全てお話しして、患者さんの希望に適った治療法を採っています。

——ありがとうございました

Bangkok Hospital Medical Center
2 Soi Soonvijai 7, New Petchburi Road
Bangkapi , Huay Khwang Bangkok 10310
Tel: 0-2310-3000, 0-2310-1719
Fax: 0-2318-1546, 0-2310-3327
URL: www.bangkokhospital.com
Bangkok Urological Center
Tel: 0-2310-3009
Fax: 0-2310-3177
Email: uro@bangkokhospital.com
《newsclip》