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日本人に多い胃の病気

2008年4月23日(水) 01時41分(タイ時間)
スパチャイ・シーシリルン医師 (43) 
腎臓内科医、消化器内視鏡専門医
内科・腎臓内科

Supachai Srisirirung, M.D.
Diplomate Thai Board of Internal Medicine Subboard of Nephrology

 中部ペチャブリ県出身。チュラロンコン大学医学部放射線学科、内科卒。東北部チャイヤプム県ノーンブアデーン病院の一般医を5年間務め、1995年から東部チョンブリ県パヤタイシラチャー総合病院に勤務。現在は内科医、腎臓内科医、消化器内視鏡専門医のほか同病院医師会会長の肩書きを持つ。


——内視鏡検査の特徴をお聞かせ下さい。

 当院を利用される外来患者の中でもっとも多い病気はインフルエンザで、次に多いのが胃の病気です。内視鏡検査では胃痛の原因が潰瘍(かいよう)によるものかどうか、潰瘍がピロリ菌感染によるものかどうかを調べることが出来ます。また、内視鏡検査はがんの発見に最も効果的な検査方法で、内視鏡を使って胃や小腸のがんを治療することもできます。

——胃の病気の症状と治療法は?

胃の病気の主な症状には、へそ上部の痛み、腹部の膨張感、胃もたれ、吐き気などがあります。重症になると、睡眠中に激痛で飛び起きてしまうことがあり、ここまで進行するとがんの疑いが持たれます。胃の病気はアジア人に多く、中でも特に多いのが日本人です。日本人の胃がんや小腸がんのり患率はどの国よりも高いようです。

 胃痛は市販薬で治まることがありますが、再発した場合は医師の診断を受けることが望ましいでしょう。当院で行っている内視鏡検査では、患者の80%は病変が発見されないか、ストレスや生活習慣(喫煙・飲酒)による胃炎や大腸炎です。しかし18%は胃や小腸の粘膜に潰瘍が見つかっています。その場合は細胞を採取し、がんに変異していないか検査する必要があります。胃の潰瘍の50—60%と小腸の潰瘍の70—80%がピロリ菌感染によるものだと分かっています。ピロリ菌感染の潰瘍による腹痛は、一時的に治まったり再発したりします。薬物療法による除菌でほとんどの患者が完治しますが、約2%の患者は治りません。がんに進行しているからです。

——内視鏡検査が必要なのはどんな症状がある時ですか?

 夜中に飛び起きるほどの激痛や、喀血、黒色の血便、嚥下障害、持続する嘔吐感などの症状のほか、1カ月間に自然に体重が5%以上減少したり、他の検査で肝臓・脾臓肥大が発見された場合です。また、がんは遺伝性があるので、家族ががんに罹った人にも検査をお勧めします。

——胃痛が起きても治療しないで放置しておくとどうなるのでしょうか。

 症状が出始めた早い段階でも、放置しておけば胃がんや腸がんにかかる危険は高まります。多くの患者さんが、病状が進行してから初めて診察を受けに来られるので、治療するには手遅れの状態で亡くなるケースも少なくありません。

——検査と治療にはどのくらいの時間がかかるのでしょうか。

 内視鏡検査は1時間ほどで終わります。がんの疑いがある場合は組織検査を行いますが、検査結果がでるまでには1週間ほどかかります。ピロリ菌感染による潰瘍の治療は、1—2週間の薬物療法で効果が現れます。

——胃痛の治療方法は?

 検査で消化器に潰瘍が発見されなかった患者さんは生命の危険はありませんが、治療はやや困難です。原因の多くが、不衛生な食事摂取や鎮痛剤など薬物の常用、多量の飲酒・喫煙、そしてストレスなど生活習慣によるものだからです。こちらでできるのは投薬と生活改善のアドバイスだけですから、患者さん自身の努力が治療結果を左右するのです。

 腸内に潰瘍がある18%の患者さんのうち、がんに進行している2%の患者さんでも、がんが初期段階であれば病変部の切除手術で治すことができます。しかし発見が遅かった場合は、完治の見込みはなく、進行を抑えて多臓器転移を防ぐことしかできません。

 当院での胃がん・腸がん手術は内科医、形成外科医、看護師などで構成されたチームで24時間対応しています。胃痛に悩まされながらも受診をためらわれている方や、内視鏡検査を希望する方は、Eメールでもお問い合わせを受け付けています(日本語有り)。

——ありがとうございました

90 Srirachanakorn 3 Rd., Sriracha, Chonburi 20110 Thailand
Tel: (038) 770-200-8
Fax: (038) 770-213
E-mail : supacsri@yahoo.com(スパチャイ・シーシリルン医師), phyathairyoko@hotmail.com(日本人担当)
《newsclip》