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15%の夫婦が不妊の問題

2008年4月26日(土) 00時15分(タイ時間)
スチャダー・モンコンチャイパック医師
産婦人科医
不妊治療センター

Dr.Suchada Mongkolchaipak
Board of OB-GYN
Sub-board of reproductive medicine (infertility and menopause)
Infertility Center, Phyathaisriracha General Hospital

 北部チェンマイ大学医学部で産婦人科、生殖医学科を修める。2002年から東部チョンブリ県のパヤタイ・シーラチャー病院婦人科に勤務、04年から同病院不妊治療センター所長。

——不妊と判断する基準は何でしょうか

 不妊はカップルのどちらか、又は双方に原因があり女性が妊娠できない状態です。妊娠を望み通常の結婚生活を送る夫婦であれば6カ月以内に50%、1年以内に80%妊娠が見られます。1年以上妊娠しない状態を不妊といい、医師による検査と適切な治療を受けることをおすすめします。しかし女性側が30歳以上、または子宮内膜炎にかかったことがある、月経不順や2回以上流産(中絶)したことがある場合は1年を待たずに診断を受けたほうが良いでしょう。

 統計では15%の夫婦が不妊の問題を抱えています。地域別で最も不妊の夫婦が多いのがバンコク、続いてチョンブリ県です。

 不妊症の夫婦を検査したところ、40%が女性不妊(女性側に原因がある)、40%が男性不妊、そして20%は男女双方に原因が見つかっています。適切な治療と確実な妊娠のために、検査による不妊の原因追及は不可欠です。

 通常、妊娠から出産までには様々な条件がそろっていなければいけません。男性側は運動量の多い健全な精子を充分な数だけ製造すること。女性側は卵子を作り排卵し、精子が通りやすい環境を整え、受精卵が内膜に着床し、出産まで子宮内で安定を保てることが必要です。

——検査はどのように行うのでしょうか

 検査は必ずご夫婦そろって受けていただきます。男性は検査前に2日以上5日以下の間で禁欲します。女性側は35歳未満なら月経終了後、35歳以上なら月経2日目に検査を受けます。これは精液や卵の状態から、より正確な結果を得るためです。

 男性不妊で多いのが乏精子症、精子無力症、そして無精子症です。稀に染色体異常の患者さんもいます。

 女性不妊の原因は排卵障害(無排卵など)、卵管障害(閉塞、癒着など)、子宮内膜症による構造的な異常が挙げられます。子宮内膜症は、月経で排出されなかった子宮内膜が子宮の外で増殖し炎症や癒着を起こすもので、妊娠しても流産しやすくなります。

 検査結果から、医師は患者に適切な治療法をアドバイスします。希望される方には体外受精を行います。

——体外受精についてお聞かせ下さい

 体外受精には試験管内受精とICSI(顕微受精)の2種類の方法があります。ICSIとは顕微鏡下で卵に精子を注入する方法です。優良な精子を選ぶことができるため、ダウン症予防や男女産み分けが可能です。

 ICSIは、現代の生殖医療の最先端技術です。一つの健全な精子があれば受精が完了できるので、男性側が試験管内受精の難しい乏精子症の場合に行います。無精子症の場合は、精巣から直接精子を採取して行います。

——不妊治療センターの特徴は?

 当院は現代の不妊問題を重要視し、2004年2月14日に不妊治療専門のセンターを開設しました。不妊の原因追及から最先端技術を使った体外受精まで、妊娠を望むご夫婦のための様々な治療を行っています。

 最初の1年間に受けた相談は600件、現在は年間6000—7000件の相談を受けています。不妊が増加傾向にある要因は結婚の高齢化など様々です。

 ICSIはLeica社の最新型の顕微鏡を導入しています。イスラエルの研究者が開発した最先端技術を備えた型で、導入したのは東南アジアでは当センターが最初です。従来の顕微鏡の倍率は640倍でしたが、最新型は1万6000倍まで拡大することができ、確実に、最も健全な精子を選別することが可能になりました。

 当センターは今後も最新の設備を導入し、ご夫婦の不妊の悩み解消に貢献できることを願っています。

——ありがとうございました

90 Srirachanakorn 3 Rd., Sriracha, Chonburi 20110 Thailand
Tel: (038) 770-200-8
E-mail : doctorsuchada@gmail.com, phyathairyoko@hotmail.com(日本語)
《newsclip》