執筆者:筧由希夫氏(パノラマ・インターナショナル・マーケティング代表取締役)
【タイ】タイ東部のシラチャーで「日本食」と名の付いた料理を出す店は現在、約50店ほど。狭い町にひしめき合うように軒を連ね、そのほとんどは居酒屋スタイルだ。自動車部品メーカーなど日本からの短期応援者が仕事の疲れを癒(いや)しに、また言葉のストレスを解消すべく、手軽に通える店が多い。そんな中、関西人の大好物、粉物の代名詞である「お好み焼き」を、手作りで本当においしく作るタイ人の店がある。
店構えはお世辞にも豪華とはいえないが、朝から朝食セットが用意され、夕食はお好み焼きや焼きそば、そして懐かしい定食メニューまであり、居酒屋というより大衆食堂に近い雰囲気だ。
お好み焼きはたいていの居酒屋でメニューに乗っているものの、コストや手間などを考えて業者から仕入れる「電子レンジお好み焼き」が普通。しかしこの店では、「山芋まで入っているのでは」と思わせるような本格的な味。店内には昔駄菓子屋の奥に必ずあった、ガス使用の鉄板付テーブルまで備わっている。そして作っているのはタイ人女性。店の雰囲気、またその妙にリアルな味とのギャップにかなり戸惑った記憶がある。
どこでどのようにレシピを知り、どうやって焼き方を覚えたのかは未だ聞いたことはないが、街中にある「出来合いメニュー専門」の居酒屋とは明らかに一線を画す味だ。「ジャパニーズピザ」としてタイ人の間でも人気メニューのお好み焼き。ちょっと違和感を覚える英語訳だし、失礼ながら最初はタイ人が作ったらどうなるのか怖い気もしたが、それがかなりハイレベルな日本の味だったことに驚きとうれしさを隠せない。
シラチャーは日本人そのものが作った日本人街ではなく、地元タイ人が日本人をお客にしようとすることによって出来上がった日本人街。ここ十数年、バンコクの大手レストランチェーン、有名ラーメン店、個人経営の専門店など、さまざまな店が開いては一瞬にして潰れていく中、「本格的な大衆日本食がタイ人によってここまで根付く」というところに、不思議な田舎町シラチャーらしさが垣間見られる。
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