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タイ首相、辞任拒否

2008年6月23日(月) 00時22分(タイ時間)
【タイ】タイのサマック首相は22日放送のテレビ・ラジオ番組で、バンコクの首相府前を占拠した反政府団体「民主主義のための市民同盟(PAD)」の辞任要求を拒絶し、23日に予定通り首相府に出勤する考えを明らかにした。首相はPADの集会を「違法」と批判する一方、「混乱を避けるため忍耐強く対処する」と述べた。

 首相はまた、23日に上院で政権運営に関する審議、24、25日に下院で首相ら8閣僚を対象とする不信任案審議が行われることを明らかにした。不信任案は政府の失政、汚職を理由に野党民主党が提出したもので、標的は首相のほか、スラポン副首相兼財務相、ミンクワン副首相兼商務相、ソムポン法相、チャルーム内相、ノパドン外相ら。いずれもタクシン元首相の側近、友人で、連立与党の他の政党の閣僚は含まれていない。審議は次期国会に先送りされると見られていたが、反政府世論のガス抜きを狙う政府・与党が譲歩した。連立与党は下院議席の約3分の2を占め、不信任案が可決される可能性は低い。

 PADはタイ字経済紙大手プージャッカーン創業者のソンティ氏、多数の死者が出た1992年の民主化運動の指導者であるジャムロン元バンコク都知事(退役陸軍少将)らが率いる団体。2006年春に数万人規模の反タクシン政権街頭デモをバンコクで連続開催し、同年9月の軍事クーデターの伏線を敷いた。昨年末の総選挙でタクシン派のサマック政権が成立したことから、5月下旬にバンコクで反政府集会を再開。今月20日、1万—2万人を動員し、首相府を包囲した。前進を阻止しようとした警官数人が負傷したが、大規模な衝突は起こらなかった。PADは「国会で政治危機が解決した試しはない」(ジャムロン元バンコク都知事)として、あくまで街頭デモで倒閣を目指す方針だ。
《newsclip》