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中村 淳 医師

2008年8月5日(火) 11時37分(タイ時間)

中村 淳 医師
Sunao Nakamura M.D., Ph.D.,
FACC, FAHA, FESC, FSCAI, FJCC, FAPSIC
新東京病院副院長兼心臓血管センター長
熊本大学循環器内科、心血管治療先端医療講座客員教授
(サミティヴェート病院臨床顧問)


 1957年熊本県生まれ。1984年に大分医科大学医学部医学科を卒業、1989年に同大大学院で博士号を取得し、熊本大学医学部循環器内科へ。その後、福岡や沖縄の病院の循環器科・循環器内科に入局、循環器科医長・部長を務め、1999年より新東京病院循環器科で部長、現在は同院副院長兼心臓血管センター長。内科、心臓病、循環器、冠疾患、心血管カテーテル治療など、日本の多くの学会に所属するほか、海外の大学や学会・協会で客員教授を務める。

——海外で活躍するようになったきっかけは?

 「日本国内にとどまらず、海外にも友人を作ってネットワークを広げた方がいい」と15年前に当時のボスから言われたことがきっかけです。九州の病院で循環器科の部長になった、35歳のころです。以降、中国、韓国、台湾、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、ベトナム、タイ、スリランカ、インドなど、おおよそアジア中の国々で、カテーテル治療(狭心症で閉塞したり細くなったりした血管を広げる治療)などの技術指導に携わってきました。

 そのような海外での活動で何人かのタイ人医師と知り合い、彼らに声を掛けられたのが6年前です。サミティヴェート病院との現在のようなお付き合いは3年前からです。

——日本の医療技術をタイの医療現場に紹介しているのでしょうか?

 もちろんそれもありますが、実は日本にはない新しい医療器具を経験させてもらう機会も多く、技術指導というよりはむしろ、「コラボ」と呼ぶべきと私は思っています。医療は「技術・知識」「経験」「道具」の3つによってその水準は規定されています。実はこの最後の道具、すなわち医療機器・器具が、海外の方が日本より進んでいる場合が多々あります。

 新しい医療器具が開発されても、日本では検査・試験で導入に数年かかりますが、タイでは良い器具はすぐに活用されます。そのような機器を、卓越した技術とともに駆使することにより、日本より進んだ治療がここでは可能となるわけですが、結局これを持ち帰るわけですから、日本のためにもなると思っています。

 このような技術指導はボランティアとして行っており、医師としての報酬はいただいていません。タイではサミティヴェート病院の協力を得て、より積極的に活動しています。

——サミティヴェート病院でセミナーなども開かれていますが?

 在留日本人の方々にタイの医療技術の高さを知ってもらうことも、タイでの活動の目的の一つです。「軽い病気ならタイで治してもいいが、重い病気は当然日本で」といった方が多いかと思います。しかし先に述べたように、進んだ医療器具の活用によってタイの方が進んでいる場合も多くあり、日本での治療を必ずしも優先的に考慮しなくてもよいときが多々あります。

 「そんな重い病気にかかるものだろうか」という疑問もあるかと思います。例えば心臓病などは重い病気として挙げられますが、人類が最も多く死ぬ病気が、まさしく心臓病です。「定年後にタイ」といったシニア以上の方が多くいらっしゃいますが、歳を取るということは血管も老化しているということで、誰も避けることが出来ない病気と思ってください。アジア人は欧米人と比較してガンは少なく、むしろ循環器系に気を付けてなればなりません。

——今後の目的といったものはありますか?

 具体的に今後の目的といったものはなく、自分が得たものをこれから育つ多くの医師に伝えていきたく、現在の海外での活動もその一環です。医師の使命は、「目の前にいる患者の病気を治す」ことと、「己の技術・知識を後世に伝える」ことです。私は実はひたすらわき目も降らず頂上を目指して山を登ってきた医者だったのですが、いざたどり着いて自分を見つめ直してみると、医師として本当に大切なことは「肩の力を抜いて目の前の患者さんたちに普通に、しかし全力で頑張って治療にあたる」ことではないかと思っています。これまでの医療活動は、良かれと思って続けてきたのですが、それを後世に伝えることによって、医療は発展していくものです。

 在留日本人の方々とお会いする機会がさほどありませんが、サミティヴェート病院を通してお役に立てることもありますので、お問い合わせください。

——ありがとうございました

サミティヴェート病院
代表:0-2711-8000(24時間)
日本人相談窓口:0-2381-3491(毎日朝7時—夜8時)日本語
《newsclip》


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