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株主関連のタイ商法・民法改正

2008年8月6日(水) 03時00分(タイ時間)
 2008年3月3日のタイ王国令で発布、同年7月1日施行のタイの商法・民法改正では、タイでの有限責任会社設立に関する規制が緩和された。株主と会社との関係事項もいくつか変更されている。

 商法・民法の改正は大きく2つの点で注目される。ひとつはタイでの会社設立を容易にし、スピードアップが図られる点。もう1点はビジネスを行う上での信頼性向上の環境を整える点である。重要な改正点を以下に挙げる。

—企業設立の簡便性とスピード化を増す施策
○会社設立に必要な人数を7人から3人に減らし、基本定款の登録と会社設立を同日に可能とした。
○普通パートナーシップや有限パートナーシップを社名を変えずに有限責任会社へ変更が可能。
○会社が特別決議を行う際に必要とされる株主総会の回数を2回から1回に削減。
○公告の要件を緩和し、減資や合併・吸収の場合は7回の公告を1回に、また債権者の異議申し立て可能期間も短縮。さらに新聞紙上公告での、法令で定めるその他事項の公告も2回から1回とした。
○基本定款と会社規則の書類提出要件を撤廃。

—投資と会社運営での信頼性向上のための施策
○設立登記済みの会社は総会開催通知に際して新聞紙上に最低1回は開催の案内を載せなければならない。また、総会開催日の最低7日前までに往復郵便にて開催の案内を送る必要がある。これらは株主の利益保護を目的としている。
○特別決議を議決するための株主総会の案内は新聞紙上での公告で最低14日前までに行う必要があり、往復郵便にて案内発送も必要。このような決議は総会に参加した株主からの4分の3以上の賛同が必要となる。
○会社登記機関により、一般会社もパートナーシップも、登録を削除する権限を登記機関に付与する。これにより、すでにビジネスを行っていない会社やパートナーシップを削除し、登記簿を常に最新の情報に維持できるようにする。
○パートナーシップや会社の登録名保持の償還請求を確立。もしその法人の登録が会社登記簿から名前が喪失していても、裁判所命令により登記機関がその名義を会社登記簿に戻せるものとする。条件としては、登記機関により名前を消滅させた日より10年以内とする。

  上記の法改正事項は企業、会社やパートナーシップの登記機関、その他関連者の権利・義務・責任に影響するため、企業は改正法を理解し、改正された規則に正しく従うことが重要である。改正は、特に企業の株主総会関連ルール、総会の案内方法、株主決議の賛同要件など、多くの既存の企業の社内規定と相反する可能性がある。よって、企業としては基本定款や社内規定の変更を改正法に基づき対応する必要がある。

Bryan Cave International Trade
 バンコク、シンガポール、東京、世界のその他の地域で関税と貿易に関するコンサルティング業務を行っている。タイでの問い合わせは、Ryota.suzuki@bryancavetrade.com 0-2625-6357(日本語)
《newsclip》


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