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S&Pなど、政情不安でタイを格下げ

2009年4月16日(木) 11時53分(タイ時間)
【タイ】格付け大手の米スタンダード&プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングスが政情不安を理由にタイの格付けを相次いで引き下げた。

 S&Pは14日、タイの長期自国通貨建てソブリン格付けを「シングルAマイナス」へ、短期自国通貨建てソブリン格付けを「A-2」へ、それぞれ1 段階引き下げた。長期ソブリン格付けのアウトルックは「ネガティブ」。自国通貨建て個別債務の格付けも同様に引き下げた。外貨建て格付けは個別債務(サムライ債を含む)に対するものを含めすべて据え置いた。

 格下げはタイの政治情勢が悪化し早期安定化の見込みがさらに遠のいたことを反映したもの。S&Pは「今回の騒乱で、現政権と反政府勢力のいずれの政権下でも、同国の政治的緊張が続くことが示されたといえよう」「反政府行動による混乱で、投資家の信頼が著しく損なわれたとみられるほか、短期的に観光産業に悪影響が及ぶと考えられる」と分析した。

 ただ、タイの信用力は対外純債権国であること、保守的な財政運営、政府債務が比較的低水準であることなどによって下支えされていると評価。外貨準備高が2009年末までに1300億ドルを突破するとみられ、タイの対外債務についてのS&Pの予想である700億ドルを大幅に上回ると指摘した。

 一方フィッチは16日、タイの外貨建ておよび自国通貨建て長期発行体デフォルト格付(IDR)を「BBB+」から「BBB」および「A」から「Aマイナス」にそれぞれ引き下げるとともに、格付アウトルックを「弱含み」から「安定的」に変更した。また、同国の外貨建て短期IDRを「F2」から「F3」およびカントリーシーリング格付を「Aマイナス」から「BBB+」に引き下げた。

 2社による格下げについてタイのコーン財務相は16日、「政府は主に国内で資金を調達する計画だし、企業は不景気で借り入れに消極的だ」として、格下げによる調達コストの増加は少ないと主張した。
《newsclip》


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