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反タクシン派幹部暗殺未遂、タイ陸軍の銃弾使用

2009年4月23日(木) 16時32分(タイ時間)
【タイ】反タクシン元首相派団体「民主主義のための市民同盟(PAD)」の創設者で実業家のソンティ・リムトーンクン氏が乗った車が17日、バンコク都内で銃撃され、ソンティ氏と運転手が負傷した事件で、アヌポン陸軍司令官は23日、犯行に使われた銃弾がタイ陸軍第1管区のものであることを認めた。

 ソンティ氏の暗殺未遂については、タクシン派、タクシン派からライバルの民主党に寝返ったネーウィン元首相府相派などの関与が疑われたが、反タクシン派がコントロールするとみられる軍が関与したとすると、反タクシン派内の分裂という線も浮上する。英字紙バンコクポストは、タクシン派の弱体化を受け、反タクシン派の中枢が「知り過ぎた男」ソンティ氏の口封じを図った可能性もあると指摘した。

 ソンティ氏の車はサムセン通りを走行中にピックアップトラックから銃撃を受け、タイヤを撃たれ停車した後、さらに数十発発砲された。ソンティ氏は銃弾の破片とみられる鉄片が頭に刺さり、緊急手術を受けた。術後の経過は順調で、2、3日中に退院できる見通しという。

 PADは2005—07年に反タクシンの街頭デモを繰り返し、昨年にはタイ首相府やスワンナプーム空港などを占拠した。支持者は発砲、暴行、殺人事件を引き起こしているが、ソンティ氏らPAD幹部を訴追する動きは鈍く、タクシン派から政府の「ダブルスタンダード」を非難する声が上がっている。


〈ソンティ・リムトーンクン〉
1947年生まれ。中国名は林明達。台湾、米国に留学後、1983年にタイ字紙プージャッカーンを創刊し、タイ字経済紙のトップに育て上げた。その後、通信衛星、携帯電話へと事業展開を図ったが、1997年のアジア経済危機で経営破たんした。ソンティ氏はタクシン元首相のビジネスパートナーだった時期があり、タクシン氏の政界入りを全面的に支援し、タクシン政権の中枢に自分の人脈から人材を送り込んだ。しかし2005年に強硬な反タクシン派に転じ、PADを結成、街頭デモで2006年の軍事クーデターのきっかけを作った。
《newsclip》


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