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〈インタビュー〉人材紹介 PERSONNEL CONSULTANT MANPOWER (THAILAND)

2009年6月4日(木) 12時48分(タイ時間)

PERSONNEL CONSULTANT MANPOWER (THAILAND) CO., LTD.
小田原 靖 氏 (Managing Director)

——御社が設立されたころの業界事情をお聞かせください

 弊社は1994年11月設立です。当時はタイ経済が順調な成長を続けており、日系企業の進出も相次ぎ、盤谷日本人商工会議所(JCC)会員が1000社の大台に乗ったころです。一方で、日系の人材紹介会社は弊社を含めて3社ほど。インターネットが普及する前の時代で、現在よりはるかに情報が少なく、「タイではどうやって人材を探すのか」と、多くの駐在員の方々が戸惑われていたときでした。

 タイ進出、工場稼動、事業拡張と、人材の需要が高まる一方、供給は不足の状態が続いていました。今ほど大学が多くなかったために、魅力的な学歴の持ち主は少なく、企業勤めの経験者が育つスピードよりも企業進出が速いため、勤務経験者が常に足りない状況でした。それでも供給が絶対的に少ないため、「紹介すれば採用してもらえる」という時代でした。

——後に通貨危機を迎えますが?

 通貨危機が発生した97年は、弊社が設立時からの急成長を終えて安定期に入った時期でした。通貨危機の影響は確かにありましたが、すでに多くのお客様から信頼を寄せていただいており、おおむね順調に業務を続けていくことができました。

 業界全体を振り返ってみると、採用する側の人材に対する審査が、このころから厳しくなってきたように思われます。通貨危機がきっかけともなって、これまでの「即採用」から「選ぶ」余裕が出てきています。そして2000年ごろから、インターネットの普及でタイでの人材と採用に関する情報が豊かになり、日系の人材紹介会社も急激に増えてきました。

 賃金は、弊社設立のころは大卒初任給で7000バーツ程度、マネジャークラスで2万バーツ程度。現在は大卒初任給が1万1000バーツ程度、マネジャークラスは人材によっては10万バーツに達します。マネジャークラスの賃金が大幅に上がってきています。

——タイは世界的な不況と政情不安に襲われていますが?

 タイは不況に陥っても、何かしら景気の良い業界や企業があり、「ツキ」に恵まれてきました。周辺諸国の情勢が不安定になると、タイがそのつどクローズアップされ、生産拠点をシフトしてくる企業が相次ぐなど、投資国家としての底力を見せつけてきました。時にダラダラしながらも、日系企業のタイ進出は続いていたわけです。

 しかし今回は、昨年11月から12月にかけて発生したスワンナプーム国際空港の封鎖騒ぎ以降、ツキもなく力も尽きてしまったかのようです。ほかの国と同等に比較され、「普通の国」とみなされている感があります。弊社の場合、昨年12月以降、新規進出の日系企業からのお問い合わせが、それまでの10分の1に激減しています。

——日本のような就職難が起きているのでしょうか?

 確実に起きており、日本同様に新卒者にとって大変な時期が訪れていると思います。弊社は長年、「優秀な新卒者の採用・育成」に力を入れており、大学などの教育機関とのパイプを常に強化してきました。優秀な新卒者はたいてい、12月—1月に就職先が内定、4月に仕事始めとなるのですが、今年は4月に入っても、「こんな優秀なのに」と評価される人材が登録に訪れています。

 優秀な人材でこのような状態ですから、裾野はもっと広く、事態は想像以上に深刻なはずです。また、以前なら自然減もすぐに穴埋めされたものが、今では人員削減とみなして補充しない対応をされているようです。

——日本人の就職についてはどうでしょうか?

 昨年11月までは安定しており、「若くて元気があれば来て欲しい」という状況で、求職者側が就職先を選べました。今や立場は逆転、例えば「30代、職種に精通、要英語およびタイ語も」といったピンポイントな条件で、採用側が求職者を選んでいます。新規の求職者はおろか、数年前に送り出した人たちが、再び職探しで戻ってきているほどです。反面、企業側にとっては厳しい条件に合致する人材候補者はいるもので、良い人材を確保する時期であることは確かです。

——人材紹介会社にとって厳しい状況はしばらく続きそうですか?

 今は確かに大変ですが、人材紹介会社にとっても、優秀な人材を確保できる時期です。景気が悪くなっても、会社が事業を続ける限り、人材は採用されます。適材適所な候補者をお客様に紹介すると同時に、弊社でも「これは」と思う人材を、景気回復のときに向けて採用しています。

 人材紹介は人と人のつながりです。高性能なシステムを導入して登録や検索を便利にしても、拠点の多さを活かしてネットワークを広げてみても、採用側が望む人材をいかに探して紹介するかは人的作業で、それこそが経験値でありノウハウです。人と人をつなげることを地道に続けていけば、景気や社会の情勢にさほど左右されることはないと思っています。

——ありがとうございました

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